【延べ4700票】BIG4監査法人の違いと特徴を徹底比較!現役会計士が選ぶリアルなランキング

この記事は以下の方におすすめ
・BIG4監査法人のうち、自分に一番合った法人がどこか知りたい方
・表面的な売上データではなく、現場のリアルな激務度や社風のランキングを知りたい方
・公認会計士や試験合格者が実際にどの法人を高く評価しているのか、生の声を知りたい方
とむやむくんBIG4監査法人のリアルな比較・ランキングを、延べ4,700名以上にご協力いただいたアンケートに基づき解説します。
公認会計士のキャリアの登竜門であり、多くの人がファーストキャリアや転職先として選ぶのがBIG4監査法人(トーマツ、EY新日本、あずさ、PwC Japan)です。
ですが、パンフレットや企業サイトを見ても「グローバルな環境」「風通しの良い社風」といった、まあ曖昧といいますか、似たりよったり、な言葉が並んでおり、
結局どこを選べばいいのか分からないという…という方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、公認会計士および試験合格者から独自に集めた大規模アンケートのデータをもとに、
他のネットの比較記事には絶対に載っていないBIG4のリアルな内部事情を徹底的に比較します。
(各種アンケートの延べ回答者数は4,788名です…すごいことになっています)
激務度、社風、給与、そしてネクストキャリアの強さに関する超リアルなランキング結果から、あなたが本当に選ぶべき監査法人がどこなのかを明らかにします。
※アンケート回答者は公認会計士、もしくは公認会計士試験合格者の方々です。アンケートはテーマを変えて複数回実施しているため、延べ人数となっております。
本データはSNS上で回答していただいた方個人の主観的な印象・投票をまとめたものであり、各法人の優劣を客観的に断定するものではありません。参考程度に、でお願いします。
BIG4監査法人とは?四大監査法人の基本データ比較
まずは前提知識として、BIG4監査法人の基本的な規模感を押さえておきましょう。
BIG4監査法人とは、世界的な会計事務所ネットワークの日本におけるメンバーファームである以下の4法人を指します。
・有限責任監査法人トーマツ(Deloitte)
・有限責任あずさ監査法人(KPMG)
・EY新日本有限責任監査法人(EY)
・PwC Japan有限責任監査法人(PwC)
日本の監査市場を牽引するのがこの4法人ですが、売上高や人員数には一定のばらつきがあります。
売上高・人員数・クライアント数の比較まとめ(2025年5月末時点)
最新の業務補助簿等の公開情報をもとにした、各法人の基本的な数値比較です。
| 監査法人名 | 売上高(業務収入) | 人員数(合計) | 監査クライアント数 |
|---|---|---|---|
| あずさ | 131,431百万円 | 7,362名 | 3,255社 |
| トーマツ | 129,788百万円 | 6,295名 | 3,215社 |
| EY新日本 | 122,886百万円 | 6,517名 | 3,805社 |
| PwC Japan | 84,191百万円 | 3,660名 | 1,447社 |
参考:
有限責任監査法人トーマツ「業務及び財産の状況に関する説明書類」
有限責任 あずさ監査法人「業務及び財産の状況に関する説明書類」
EY新日本有限責任監査法人「業務及び財産の状況に関する説明書類」
PwC Japan有限責任監査法人「業務及び財産の状況に関する説明書類」
売上高や人員数においては、トーマツ、あずさ、EY新日本の3法人がトップ争いをしており、PwCがその後を追うという構図になっています。
クライアント数においても、上位3法人は数千社を抱える巨大な監査基盤を持っています。
業務収入、人員数、クライアント数は3法人の中で順位の変動はありますが、この3社がトップ3という現状は長年変わっていません。
とむやむくんただ私は昔から思っていたのですが…
就職や転職を考える際、こうした規模の大きさや、売り上げが云々という話って…そこまで意識していましたか?
法人パンフレットを見ても説明会に行ってもネットの紹介記事を見てもこういう数値ばかり…
違いますよね?知りたいのってそういう情報ではないですよね?
規模が大きいからといって働きやすいとは限りませんし、業務収入がいいから給料が高いとは必ずしも言えません。
なのでここから紹介するのは、もっと皆さんが知りたい情報、リアルな情報です。
それが次からご紹介する「現役の会計士たちが選んだ超リアルなBIG4ランキング」です。
【総合ランキング】延べ4700名の会計士が選ぶ「もう一度入るならどこ?」
さて、当サイトでは、X(旧Twitter)上で公認会計士および合格者を対象に、
「合格直後に戻って選び直すとしたら、BIG4監査法人の中でどこに入る?」という大規模なアンケートを実施しました。
(軽い気持ちで実施したのですがとんでもなく大規模なアンケートになってしまいました)
【BIG4の中で】
— とむやむくん (@jCsWLei5YAWlILi) June 8, 2026
公認会計士(&合格者)の皆様
とりあえず入所したけど思ってたのと違った、今思えばあっちの法人の方がよかった、みたいなの結構あると思います
合格直後に戻って選び直すとしたら、BIG4監査法人の中でどこに入りたいですか?(もちろん何の後悔もない方は同じ所を選んでください)
総投票数「2,303票」という、これまでにない規模の現役の会計士の生の声が集まりました。
総合ランキングの結果は以下の通りです。

・第1位:有限責任監査法人トーマツ(27.9% 642票)
・第2位:有限責任あずさ監査法人(27.6% 636票)
・第3位:EY新日本有限責任監査法人(24.5% 564票)
・第4位:PwC Japan有限責任監査法人(20.0% 461票)
総合ランキングのデータ分析:BIG4の実力は拮抗している
さて、この2,303票のデータから見えてくるリアルな分析結果を解説します。
まず注目すべきは、トーマツ(27.9%)とあずさ(27.6%)がわずか0.3%の差でトップを争っている点です。
この2法人は、現状の環境に満足している層と、他法人から「あそこに行けばよかった」と憧れを抱いている層のバランスが非常に高く維持されていることが分かります。
一方で、EY新日本は24.5%と少し差をつけられていますが、
これは働きやすいという評価の高めのEYからより鍛えられる環境や異なるキャリアを求めて目移りしている層が一定数いることを示唆しています。
(全然違ったらごめんなさい。ちなみに、働きやすさについては後のランキングでも解説します)
そして4位のPwC Japan(20.0%)です。
PwCは先ほどの基本データ比較でも分かる通り、在籍する会計士の数自体がそもそも他3法人の約半分しかありません。
それにもかかわらず全体の20%の票を獲得しているということは、
「規模(母数)を考慮した実質的な人気度」においては、他法人に劣らないトップクラスの支持を集めていると分析できます。
とむやむくん私のお会いしてきた人のイメージで申し訳ないのですが、PwCは自分の会社が好き、という方多い気がしています(入ってよかった!みたいな話、よく聞きます)
このように、もしどこか1つの法人が不人気であれば、得票率は極端に下がるはずですが、結果は20%台に綺麗に収まりました。
この結果は「どの法人を選んでも正解となるだけの魅力がある」と同時に、「入社後にギャップを感じ、他法人に魅力を感じている層が相当数いる」とも読み取れます。
では、その「ギャップ」を生み出している内部事情とは何なのか。
次章からは、さらに踏み込んだ4つのテーマ別の独自アンケート結果を見ていきます
(こちらも本当に多くの投票ありがとうございました…!)
【テーマ別ランキング】現場の会計士が暴露するBIG4内部事情のリアル
総合ランキングで各法人の人気が拮抗していることが分かりましたが、
皆さんが本当に知りたいのは「なぜその法人が選ばれるのか」「実際の労働環境はどうなのか」という
もっともっと具体的な内部事情のはずです
(特に外に出てこない実際の声が聞きたいですよね)
そこで、4,700票の総合アンケートに続き、X(旧Twitter)上で現役会計士・合格者を対象に
「激務・ブラック度」
「風通しの良さ」
「給与・待遇」
「ネクストキャリアへの強さ」
という4つのテーマで追加の独自アンケートを実施しました。
さてさてここからは…
ネット上の通常の(言い方はあれですが「ありきたりな」)比較記事では絶対に分からない、現場のリアルな評価をテーマ別に公開・分析していきます。
1. 激務度(ブラック)・ワークライフバランスランキング
監査法人選びにおいて、多くの就活生や転職者が最も気にしているのが「実際の激務度(ハードワークの度合い)」ではないでしょうか。
働き方改革が進み、業界全体として残業時間は減少傾向にありますが、法人や部門によってその実態にはまだまだ違いがあります。
当サイトでは、現役会計士・合格者を対象に「BIG4の中で一番激務なのはどこだと思いますか?」というイメージ調査をX(旧Twitter)上で実施しました。
(※SNS上の分かりやすさを優先し、アンケート画面では一部刺激的な表現を使用していますが、本記事では客観的なハードワークの度合い、および成長環境としての観点から分析しています)
1,561票という非常に多くのリアルな声が集まったランキング結果は以下の通りです。
【BIG4で一番ブラックなのは?】
— とむやむくん (@jCsWLei5YAWlILi) June 9, 2026
この機会に本日から皆様が一番気になってるだろうなあ…というBIG4に関するアンケートを4つほど行おうと思います。
「会計士(&合格者)の皆様、BIG4の中で一番ブラック・激務なのはどこだと思いますか?」
(エピソード等お気軽にコメント欄にお願いします!)

・第1位:有限責任監査法人トーマツ(60.6% 946票)
・第2位:PwC Japan有限責任監査法人(15.1% 236票)
・第3位:EY新日本有限責任監査法人(13.3% 207票)
・第4位:有限責任あずさ監査法人(11.0% 172票)
結果としてはトーマツが圧倒的1位だが…?
このアンケート結果の最大の特徴は、トーマツが60.6%という圧倒的な得票率で1位になったことです。
昔から「厳しく鍛えられる環境」「タフな現場」というイメージがありましたが、働き方改革が進んだ現在でも、現場の会計士たちの肌感覚としてはそのカルチャーが色濃く残っていることが証明されました。
しかし、この数字を単にネガティブなものと捉えるのは少し間違いです。
トーマツにハードワークのイメージが定着している裏には、若手のうちから裁量を与え、豊富な業務量をこなすことで早期に実力をつけさせるという「圧倒的な成長環境」あるとも言えます。
将来独立したい、CFOになりたいという上昇志向の強い人材があえてトーマツの環境を選ぶケースもありますし、この数字は「最も実力が身につく法人」という評価の裏返しでもあります。
事実として、トーマツは「もう一度入り直すならどこ?」の先ほどのアンケートでも1位を獲得しています。
個人の働き方による、選ぶキャリアによる、チームによる、いろいろな要素がありますから、
私としては自分でホワイトな働き方を選ぶのならば全然トーマツでも可能だと考えます。
とむやむくん私の出身は伏せていますが、ホワイトな働き方が好きな私でも周りの話を聞いていると、トーマツ普通に入りたいと思っています。
2位以下も各法人の色が出る結果に。
次いで2位に入ったのがPwC Japan(15.1%)です。
規模が最も小さいにもかかわらず2位にランクインした理由は、PwC特有の「コンサルティング志向の強さ」と「外資系カルチャー」にあると推測できます。
監査業務に加えて高度なアドバイザリー業務に関わる機会も多く、求められるアウトプットの質やスピードの要求が高く、密度の濃い業務内容になりやすい傾向があると考えられます。
一方で、EY新日本(13.3%)とあずさ(11.0%)は低い数字に留まりました。
この2法人は、社風的にもワークライフバランスがしっかりと確保されている証拠とも言えます。
自分のペースで着実にキャリアを積みたい、プライベートの時間も大切にしながら長く安定して働き続けたいと考える層にとっては、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
圧倒的な成長を遂げることもできる環境に身を置くか、バランスの整った環境で安定したキャリアを築くか。この結果は、ご自身の求める働き方と法人のカルチャーをすり合わせるための重要な指標になるかと思います。
2. 風通しの良さ・人間関係ランキング
どれだけ給与や条件が良くても、職場の人間関係がギスギスしていたり、上司に質問しづらい環境であったりすると、
日々のパフォーマンスは落ちますし、早期退職の大きな原因になります。
当サイトでは、「BIG4の中で一番雰囲気が良いのはどこだと思いますか?」というイメージ調査をX(旧Twitter)上で実施し、73票の投票をいただきました。
ランキング結果は以下の通りです。
【BIG4で一番雰囲気がいいのは?】
— とむやむくん (@jCsWLei5YAWlILi) June 10, 2026
もし後輩等が
「人間関係で悩みたくない」
「上司にも質問しやすい穏やかな環境がいい」
と相談してきたら、BIG4の中でどこを一番に勧めますか?
(結構各BIG4で雰囲気違いますよね…)

・第1位:有限責任あずさ監査法人(45.2% 33票)
・第2位:PwC Japan有限責任監査法人(23.3% 17票)
・第3位:EY新日本有限責任監査法人(19.2% 14票)
・第4位:有限責任監査法人トーマツ(12.3% 9票)
なぜ「激務度」に比べて投票数が激減したのか?
ランキングも注目なのですが、このアンケート結果を分析する上で注目すべきなのが
前回の「激務度ランキング」では1,561票が集まったのに対し、今回は「73票」と投票数が大きく減少している点です。
別にアンケートの取り方や時間を変えたわけではありません。
これは単なるSNS上の露出度の問題ではなく、
「激務かどうかは法人全体のカルチャーとして語りやすい。でも人間関係の良し悪しは『配属されたチームや上司(いわゆる配属ガチャ)』に依存しすぎるため、一概に法人単位で評価・投票しづらい」という、
現場の会計士たちのリアルな心理が反映された結果なのかもしれません。
(まあ単純にそこまで興味がない、ということなのかもしれませんが)
数千人規模の組織において「この法人は全員が優しい」と断言できる人はいませんから、回答に慎重になった層が多かったことが推測されます。
しかしだからこそ、この73票は「それでも自分の法人のカルチャーにはこういう傾向がある」と、思うところが強い方々が回答した、精度の高いコアなデータとして読み解くこともできます。
ランキングから読み解く各法人のカルチャー
圧倒的な得票率で第1位に輝いたのは、あずさ監査法人(45.2%)でした。
あずさは昔から人間関係や社風が良い、と言われていることも多いですよね。
穏やかで真面目な人が多く、チームワークを重んじるカルチャーが若手層にもしっかりと浸透していることが分かります。
ギスギスした競争よりも、困ったときに先輩や上司が手を差し伸べてくれる精神的な安心感を求めるなら、最もお勧めできる環境と言えるでしょう。
とむやむくん個人的に仲良くさせていただいている方にもあずさの方多いのですが、真面目で優しい方ばかりで、法人の色が出るんだなあ…と、痛感しています。ある意味想定通りのランキング結果でした。
第2位にはPwC(23.3%)がランクインしました。
激務度でも2位につけていたPwCですが、風通しの良さでも高い評価を得ているのが非常に興味深いポイントです。
これは外資系ならではの「フラットでロジカルな社風」が要因と考えられます。
年功序列の壁を感じることなく、若手であっても論理的であれば自分の意見を堂々と発言でき、質問もしやすいという風通しの良さが支持を集めました。
第3位のEY新日本(19.2%)も、柔軟な働き方や多様性を認めるマイルドな組織風土が根付いており、人間関係のトラブルが起きにくい安定した環境として一定の票を集めています。
一方で、激務度ランキングで圧倒的1位だったトーマツは、ここでは12.3%で4位という結果になりました。
ただし、これは決して「人間関係が悪い」という意味ではありません。
トーマツは「個」の力を重んじ、プロフェッショナルとして自立することを強く求めるカルチャーが根付いているとも言えます。
そのため、手取り足取り教えてもらう穏やかな環境を期待する人にとっては、少しドライであったり、厳しく感じられたりする側面があることの裏返しなのかもしれません。
上司やチームの雰囲気がマイルドな環境でじっくり育ちたいのか、それともフラットで実力主義の環境を好むのか。このランキングは、自分がどちらのカルチャーで最もパフォーマンスを発揮できるかを考えるための、大きな判断材料になるはずです。
3. 年収・給与・総合的な待遇(コスパ)ランキング
監査法人選びにおいて、「結局どこが一番稼げるのか?」は、正直、気になりますよね…?
大前提として、BIG4各法人の「基本給のテーブル」は横並びであり、年次や役職ごとのベース給与に大きな差はありません。
しかし、実際の手取り額や「労働時間に対するコスパ」となると話は別です。
当サイトでは現役会計士・合格者を対象に、「BIG4の中で一番年収が高い(待遇がいい)のはどこだと思いますか?」というイメージ調査をX(旧Twitter)上で実施しました。
677票という非常に多くのリアルな声が集まったランキング結果は以下の通りです。
【BIG4で一番年収が高いのは?】
— とむやむくん|会計士ブログ (@jCsWLei5YAWlILi) June 11, 2026
基本給は横並びかと思いますが、ボーナス、各種手当、残業代のフルチャージのしやすさ等で結構変わるかと思います。
「会計士(&合格者)の皆様、BIG4の中で一番年収が高い(待遇がいい)のはどこだと思いますか?」
(私はあそこじゃないかなあ…と思っています)

・第1位:有限責任あずさ監査法人(34.6% 234票)
・第2位:有限責任監査法人トーマツ(33.7% 228票)
・第3位:PwC Japan有限責任監査法人(23.9% 162票)
・第4位:EY新日本有限責任監査法人(7.8% 53票)
あずさとトーマツによる「わずか6票差」のデッドヒート
今回のアンケート最大のハイライト(?)とも言えるのは、1位のあずさと2位のトーマツが「わずか6票差」という大接戦を繰り広げたことです。
しかし、同じ「高年収・高待遇」のイメージでも、その中身(理由)は異なると推測されます。
2位のトーマツ(33.7%)は、激務度ランキングで圧倒的な1位でした。
監査法人の給与はスタッフ・シニア層までは「残業代」が占めるウェイトが非常に大きいため、
「激務=残業代で稼げる=結果的に年収が一番高い」というある意味共通認識がある中で票を集めたと考えられます(あくまで皆さんのイメージの話です)
一方、1位のあずさ(34.6%)は、近年ベースアップや各種手当の拡充に積極的な動きを見せていることや、賞与等の還元率の良さがSNS等でも度々話題になっています。
激務度ランキングでは4位(最もホワイト)でありながら、年収イメージでは1位に輝いたということは、
「労働時間に対する給与水準(=時給単価・コスパ)がBIG4の中で最も高い」と評価されている証拠と言えるでしょう。
とむやむくんこのアンケートを実施する前から、転職エージェントとして活動する中でも「あずさは給料高い」という話はあちこちで聞いていたので、やっぱりこういう結果か…という感じでした。
PwCの健闘と、EY新日本が4位になった「納得の理由」
3位のPwC(23.9%)は、組織規模としては他法人より小さいものの、
コンサルティングやアドバイザリー業務の比重が高く、外資系特有の業績評価が給与に反映されやすいカルチャーがあるため、実力次第で稼げる、というイメージが強いと思われます。
注目すべきは、EY新日本(7.8%)が4位に留まった点です。
これを「EYは待遇が悪い」と捉えるのは少し待ちましょう。
EY新日本は近年、業界に先駆けて徹底した働き方改革等の労務管理を進めていました(かなり自由な働き方も推奨していると聞きます)。
その結果、無駄な残業が大きく減り、それに伴って残業代で稼ぐというスタイルが物理的に難しくなったとも言えます。
つまり、この順位は「EY新日本が最もホワイトな労働環境を実現していることの裏返し」であり、プライベートの時間を重視する人にとっては、むしろ圧倒的にポジティブな評価材料となります。
結論として、20代からハードワークで総支給額(MAXの年収)を取りに行くならトーマツやPwC、労働時間と報酬のバランス(コスパ・時給)を重視するならあずさやEY新日本、という選び方が一つの最適解と言えそうです。
4. ネクストキャリア(転職・独立)への強さランキング
公認会計士のキャリアにおいて、最初の監査法人はゴールというよりもスタートに近いと思います。
数年間の監査経験を積んだ後、
FAS(財務アドバイザリー)やコンサル、事業会社のCFO候補、あるいは独立開業など、次のステージ(ネクストキャリア)へ進む人は少なくありません、というか大半がそうだと思います。
では、BIG4の中で「将来の市場価値を最も高めてくれる(=修行になる)法人」はどこなのでしょうか?
当サイトでは現役会計士・合格者を対象に「BIG4で一番キャリアに有利なのはどこだと思いますか?」というイメージ調査をX(旧Twitter)上で実施し、174票の投票をいただきました。
結果は以下の通りです。
【BIG4で一番キャリアに有利なのは?】
— とむやむくん|会計士ブログ (@jCsWLei5YAWlILi) June 12, 2026
将来の独立、FAS・総合コンサル・CFO候補等への転職を有利にしたい!と考えた時
「会計士(&合格者)の皆様、BIG4の中で一番市場価値を高められる法人はどこだと思いますか?」
(何をするかにもよると思いますが、イメージです)

・第1位:有限責任監査法人トーマツ(54.0% 94票)
・第2位:有限責任あずさ監査法人(19.5% 34票)
・第3位:PwC Japan有限責任監査法人(14.9% 26票)
・第4位:EY新日本有限責任監査法人(11.5% 20票)
「激務=最強の市場価値」という伏線回収
過半数を超える54.0%という圧倒的な得票率で1位に輝いたのは、トーマツでした。
ここで「激務度ランキング」を思い出してください、トーマツは激務度でも60%超の得票で1位でした。
つまり、現場の会計士の方たちは「最もハードワークで鍛えられる法人が、結果的に最も自分の市場価値を高めてくれる」ということを共通認識として持っていることになります。
若手のうちから圧倒的な業務量と裁量をこなし、経営者と渡り合った経験は、ベンチャー界隈やコンサル業界でも「トーマツ出身者なら間違いない」という強烈なブランド(信頼)として機能します。
とむやむくん私も独立し現場で色々な会計士にお会いしますが、バリバリ仕事取ってきている方に出身を聞くと大体トーマツの方です(特にIPO絡みの事をやっていた方が多いです)。やはりトーマツで鍛えられた方は独立後もかなり仕事をしやすいようですね。
手堅いあずさと、コンサルに強いPwC
2位のあずさ(19.5%)は、今回のランキングでもいろいろな所で上位に顔を出していますが、王道のネクストキャリアにおいて高く評価される傾向があります。
3位のPwC(14.9%)は、BIG4の中でも特にアドバイザリー部門との垣根が低く、コンサルティング色が強い組織です。
そのため、将来的にFASや戦略コンサルへの転職を視野に入れている層にとっては、非常に有効な職場環境になっています。
EY新日本が4位である理由
そして、EY新日本(11.5%)が4位という結果になりました。
給与・コスパランキングの時と同様、これも「EYの市場価値が低い」という意味では決してないでしょう。
風通しが良く、ワークライフバランスが整っているEY新日本は、「そもそも外に転職して市場価値を試す必要がなく、法人内で長く安定してキャリアを築ける(=辞める人が少ない)」環境のイメージが強いとも言えます。
(まあ中の人に話を聞くと結構やめている方も多いですが、みなさんのイメージ調査ですので)
そのため、「転職・独立の踏み台」というイメージが他法人より薄いことが、この順位に表れています。
「数年で圧倒的な実力をつけて外へ飛び出すか」、それとも「充実した環境でじっくりとパートナーを目指すか」。
このネクストキャリアに対する考え方こそが、あなたが最初に選ぶべき監査法人を決定づける大きな要因となります。
【法人別徹底解説】BIG4総合ランキング・各社のリアルな特徴と向いている人
ここからは、当サイトが独自に実施した「激務度・人間関係・年収・キャリア」の4つの個別アンケート結果に加え、
「もし合格直後に戻って選び直すとしたら、BIG4の中でどこに入る?」という総合ランキング(総投票数2,303票)のデータを掛け合わせ、
各法人のリアルなイメージと向いている人の特徴を解説します。
繰り返しで恐縮ですが、本データはSNS上で回答していただいた方個人の主観的な印象・投票をまとめたものであり、各法人の優劣を客観的に断定するものではありません。参考程度に、でお願いします。
【総合1位】有限責任監査法人トーマツ:「最強の成長環境」と「独立・転職への強さ」
業界最大規模の売上高を誇り、古くからIPO(株式公開支援)やコンサルティング領域に強みを持つトーマツ。
アンケート結果において、最も出た法人とも言えます。
圧倒的トップ。(働き方にもよるが)膨大な業務量と残業代で稼げるタフな環境。
手取り足取りではなく、プロフェッショナルとしての自立が求められる。
業務と比例し、手取りの総支給額(稼ぎ)は最高水準を誇る。
圧倒的成長環境を経た経験が、転職・独立時の最強のパスポートに。
【総括】27.9%を獲得。過酷な環境を差し引いても、得られる市場価値(リターン)を求めて再び選ぶ人が多い最強のブランド。
アンケートから見えてくるイメージ
「激務度」および「ネクストキャリア(市場価値)」の2部門で圧倒的1位を獲得しました。
この結果から、業界内では「若手のうちから圧倒的な業務量と裁量を与えられ、厳しく鍛えられる成長環境」というイメージが強く定着していることが分かります。
「給与コスパ」でも2位につけており、残業代を含めた総支給額(稼ぎ)のポテンシャルが高いと認識されています。
一方で、「風通しの良さ」では4位となっており、手取り足取り教えてもらう環境というよりは、プロフェッショナルとしての自立が求められるカルチャーであると推測されます。
それでも総合ランキング1位を獲得した事実は、監査法人を「修行の場」として割り切り、将来のキャリアを重視する層がいかに多いかを物語っています。
こんな人に向いている
- 20代のうちに圧倒的な実力をつけ、将来はCFOや独立など外の世界に飛び出したい人
- ハードワークも選べる環境で、とにかく高い年収(総支給額)を稼ぎたい人
- IPO支援など、会社の成長ステージに近いダイナミックな業務に触れたい人
【総合2位】有限責任あずさ監査法人:「人間関係」「待遇」トップクラスのコスパと安心感
売上高・人員数ともに安定した規模を持ち、バランスの取れたクライアント層を有するあずさ監査法人。
アンケートでは「働きやすさ」の面で圧倒的な支持を集めました。
最もホワイトな評価。無駄な残業が少なくワークライフバランスを保ちやすい。
社風としても穏やかで質問しやすく、チームワークを重んじる社風。
労働時間に対する給与水準(時給単価)が非常に高く、圧倒的なコスパを誇る。
バランスの取れた王道の経験が積め、事業会社の経理財務やCFO候補として高く評価される。
27.6%を獲得。1位トーマツとわずか0.3%差。「あそこに行けばよかった」と他法人からも憧れられるバランス型。
アンケートから見えてくるイメージ
「風通しの良さ」と「給与・総合的な待遇(コスパ)」の2部門で堂々の1位を獲得しました。
古くから、穏やかで質問がしやすい温厚な社風というイメージが現在の若手・現役層にも強く根付いています。
激務度アンケートでは票が集まらなかった(=激務ではないと思われている)にもかかわらず、待遇面で1位に輝いたということは、
業界内で「労働時間に対する給与の満足度(時給換算でのコスパ)が最も高い法人」として評価されている証拠です。
総合ランキングでも第2位(27.6%)を獲得、1位トーマツとの差がわずか「0.3%」。
温厚な社風が高い待遇と見事に両立しており、 激務を避けつつもBIG4としての高水準の待遇を受けられる、まさに「コスパと安心感の最高峰」と言える環境です。
こんな人に向いている
- 人間関係のストレスを極力減らし、穏やかなチーム環境で着実に成長したい人
- ワークライフバランスを保ちながら、高い水準の待遇を受けたい人
- 事業会社の経理財務など、王道のネクストキャリアを見据えたい人
【総合3位】EY新日本有限責任監査法人:「落ち着いた働き方」がもたらす圧倒的な長期安定
歴史的に日本の監査業界を牽引し、圧倒的な数の上場企業クライアントを抱えるEY新日本。
ここ数年で業界内でのイメージがかなり変化した法人と言えます。
徹底した働き方改革により無駄な残業が厳しく制限されている傾向がある。
柔軟な働き方や多様性を認めるマイルドな組織風土が根付いており、安定した環境。
物理的に残業代で稼ぐスタイルが難しくなった分、年収イメージは落ち着いた結果に(ホワイト化の裏返し)。
居心地の良さから「わざわざ外に転職せず、法人内で長く安定してキャリアを築く」人が多い傾向。
24.5%を獲得。働きやすさは最高峰だが、若手のうちに「もっと鍛えられたい」と他へ目移りする層も一定数存在。
アンケートから見えてくるイメージ
給与アンケートおよびネクストキャリアアンケートで4位という結果になりましたが、これはネガティブな意味ではないと思います。
EY新日本は近年、業界のトップランナーとして徹底した働き方改革を推進してきたと言えますし、
その結果、業界内では「無駄な残業が最も少なく、ワークライフバランスが極めて高い法人」というイメージが定着しています。
残業代で稼ぐことが難しくなった分、給与イメージは落ち着き、また「わざわざ外に転職しなくても法人内で長く安定して働ける」という評価に繋がっていると考えられます。
総合ランキングでは第3位(24.5%)と、上位2法人に少し差をあけられる形となりました。これは決して環境が悪いからではなく、働きやすすぎるがゆえに「若手のうちにもう少し激務な環境で鍛えられたい」「別のキャリアを試してみたい」と目移りしてしまう層が一定数いることを示唆しています。 逆に言えば、転職を前提とせず「一つの法人で長く安定してキャリアを築きたい」と考える人にとっては、これ以上ない最高の環境だと言えます。
こんな人に向いている
- プライベートや家族との時間を最優先にしながら、プロフェッショナルとして働きたい人
- 短期的な転職・独立よりも、法人内でパートナーを目指して長期的にキャリアを築きたい人
- 日本を代表するメガクライアント(大企業)の監査にじっくり腰を据えて取り組みたい人
【総合4位】PwC Japan有限責任監査法人:「外資系カルチャー」と「実質的な人気度トップクラス」
旧PwCあらたと旧PwC京都が統合して誕生したPwC Japan。
BIG4の中では規模は最もコンパクトですが、特有の存在感を放っています。
外資系特有のスピード感があり、コンサルやアドバイザリー業務も多いため比較的ハード。
年功序列の壁がなく、若手でも論理的であれば意見が通りやすいフラットな社風。
実力や業績評価が給与に反映されやすい、外資系ならではの報酬体系。
コンサルティング色が強いため、FASや戦略コンサルへのキャリアチェンジに有利。
20.0%を獲得。他3法人の約半分の規模であることを考慮すると、「実質的な人気・満足度」は間違いなくトップクラス。
アンケートから見えてくるイメージ
すべてのアンケート(激務度2位、風通し2位、給与3位、ネクストキャリア3位)において、コンスタントに中位〜上位にランクインする独自のポジションを確立しています。
監査法人でありながら、PwCグローバルの強力なネットワークと、アドバイザリー部門との垣根の低さが特徴です。
そのため、業界内では「フラットで風通しが良い外資系カルチャー」と「高度なアウトプットが求められるコンサルティング志向」が融合した環境としてイメージされています。
総合ランキングは第4位(20.0%)となりました。 ただPwCは、在籍する会計士の人数が他3法人の約半分しかありません。それにもかかわらず全体の20%もの票を獲得しているということは、「規模を考慮した実質的な人気度」においては、他法人に全く引けを取らないトップクラスの支持を集めていると分析できます。フラットな外資系カルチャーと、組織への愛着を誇る、熱量の高い法人と言えます。
こんな人に向いている
- 年功序列ではなく、フラットで論理的な外資系の組織風土を好む人
- 純粋な監査だけでなく、FAS(財務アドバイザリー)やコンサル業務に強い関心がある人
- 将来は戦略コンサルタントなどにキャリアチェンジしたい人
【役職別・年収推移】BIG4監査法人のリアルな給与テーブルと昇格スピード
アンケートでは「給与・待遇のコスパ」を比較しましたが、ここではより具体的に、入社からパートナーに至るまでの「役職別の年収推移」と「昇格の難易度」について解説します。
基本給のテーブルは4法人ともほぼ横並びですが、残業時間や賞与の評価、そして「上のポストがどれだけ詰まっているか」によって、生涯年収には差が生まれてきます。
ざっくりと在籍年数と想定年収の表を作ってみました。
| 役職 | 在籍年数 | 想定年収 |
|---|---|---|
| パートナー | 16年目~ | 1500万円~ |
| シニアマネージャー | 12~16年目程度 | 1200万円〜1500万円 |
| マネージャー | 7~12年目程度 | 900万円〜1200万円 |
| シニアスタッフ | 4~7年目程度 | 700万円〜900万円 |
| スタッフ | 入社~4年目程度 | 600万円~700万円 |
スタッフ(入社~4年目程度)・シニアスタッフ(入社4〜7年目程度)の年収推移
入社直後のスタッフクラスの年収は、残業代を含めておおよそ600万円〜700万円程度です。
(最近ではBIG4も給料ベースを引き上げているので、一時よりも高めになっています)
その後、主査(インチャージ)を任されるようになるシニアスタッフへ昇格すると、年収は700万円〜900万円程度まで上昇します。
この層までは、大きな問題を起こさなければ基本的には横並びで昇格していく法人がほとんどです。
残業が多い部門・チームに配属された場合、シニアスタッフの段階で年収1,000万円の大台に乗るケースも珍しくありません。
マネージャー(入社7年〜12年目程度)・シニアマネージャー(入社12年〜16年目程度)の年収推移
ここからがBIG4における「最初の壁」となるはずです。
マネージャークラスに昇格すると残業代が出なくなり、管理職の給与体系に移行します。
年収目安はマネージャーで900万円〜1,200万円程度、シニアマネージャーで1,200万円~1,500万円程度です。
シニアスタッフで残業をたくさんしていると「マネージャーに昇格して年収が下がった」という逆転現象起きる話はよく聞くと思いますが、現状もまだあるようです。
しかし、法人によってはマネージャーのポストが詰まっており、シニアスタッフで長期間滞留してしまうケースも発生しています。
(もしくはマネージャーに上がりたがらない、というケースもあるようですが)
昇格基準の透明性や、ポストの空き状況は法人選びの隠れた重要ポイントです。
パートナー(共同経営者)の年収推移
シニアマネージャーを経て、法人の出資者であるパートナーに昇格すると、年収は1,500万円〜数千万円(トップクラスはそれ以上)へと跳ね上がります。
ただし、ここまで到達できるのは同期の中でも一握りであり、監査スキルだけでなく、新規クライアントの獲得(営業力)や組織マネジメントの高度な能力が求められます。
とむやむくん私も独立して多くの会計士に会っていますが、BIG4のシニアマネージャーからパートナーに昇進できずに転職、独立する方がかなり多くいらっしゃいます。
【東京 vs 地方拠点】事務所の規模による働き方の違い
BIG4を比較する際、法人間の違いだけでなく「東京事務所」と「地方拠点(大阪、名古屋、福岡などの各都市)」の違いも非常に重要です。
メガクライアントの東京、全体像が見える地方
東京事務所の最大のメリットは、日本を代表する超巨大企業の監査チームにアサインされる可能性があることです。
しかし、組織が大きすぎるため、若手のうちは「現金預金だけ」「固定資産だけ」といったように、
監査手続きの一部しか経験できない(歯車になりやすい)というデメリットもあります。
一方で地方事務所は、東京に比べて中堅・中小規模のクライアントが中心となります。
そのため、若手のうちから会社全体の財務諸表を見渡し、経営者と直接コミュニケーションを取る機会が多くなります。
独立志向が強い方や、地方に元々お住まいの方などは、あえて地方拠点を選ぶというのも非常に有効な戦略です。
【現役の視点】BIG4の経験は「独立」にどう活きるのか?
最後に、BIG4でのどんな経験が独立後に本当に活きるか、をお伝えします。
「監査法人での経験は、独立するうえでものすごく役に立っている。」
これはどの独立公認会計士の方にお会いしても皆さんそう言っています。
クライアントの経営者と折衝した経験、論理的に数字の根拠を詰める思考法などなど、
仮に監査という業界でなかったとしても、現在のビジネス構築やコンサルティング業務に直結している、と口をそろえておっしゃっています。
(関連のある業界で独立されるならなおさらBIG4の経験、考え方、仕事の進め方は役に立ちます)
BIG4という巨大な看板の中で得られる最も価値のある財産は、専門知識そのものよりも「プロフェッショナルとしての仕事の基準(クオリティの高さ)」を徹底的に叩き込まれること、なのかもしれません。
とむやむくんあと、古巣の監査法人が一緒だと独立会計士同士でも急に親しくなったり、仕事を紹介してもらえたり、結構役に立つことがあります。その点ではBIG4は一度経験しておくと、出身者の方が大量にいますから、独立には有利といえると思います。
就職・転職で後悔しない!BIG4監査法人の選び方
ここまで各法人のデータやアンケート結果を見てきましたが、最終的にあなたが「どの法人を選ぶべきか」を決めるための具体的なアクションプランを解説します。
規模や知名度だけで選んで後悔しないためには、以下の3つの視点を持つことが極めて重要です。
1. キャリアの「逆算」で選ぶ(数年後の出口戦略)
BIG4を「一生の職場」と考える人は正直少数派です。
だからこそ、数年後に自分がどうなっていたいかという「出口(ネクストキャリア)」から逆算して逆引きで法人を選ぶのが最も賢明な戦略です。
・コンサル・FASに行きたいなら:グループ内のアドバイザリー部門への社内異動が活発な環境(PwC Japanなど)
・事業会社CFOや経理に行きたいなら:上場企業の複雑な会計処理や最新のIFRSにどっぷり浸かれる環境(あずさ、EY新日本など)
・将来地方で起業するなら:幅広い業種のクライアントを多く持ち、地方事務所の多い環境(トーマツなど)
最初の数年間で「どの看板を背負い、何のスキルを武器にするか」を明確にしておけば、入社後の多少のギャップにも耐えることができるかもしれません。
2. 自分の「性格・ストレス耐性」で選ぶ
アンケートの「風通しの良さ」や「激務度」の結果が示す通り、法人のカルチャーと自分の性格のミスマッチは、早期退職の最大の原因となってしまいます。
競争環境で燃えるタイプなのか、チームで穏やかに働きたいタイプなのか。あるいは、プライベートの時間を絶対に死守したいのか、20代は仕事に全振りしたいのか。
ここを偽って「とりあえず一番規模が大きいところ!」なんて感じで選んでしまうと、入社後に必ず人間関係や働き方で精神的な負担になります。
自分の本音に素直になって法人を選ぶようにしましょう。
とむやむくん私は30代での会計士試験合格だったので、後悔したくない、失敗したくないということでかなり調べて入社しましたが、それでも多少ミスマッチはありました。調べないでいきなり入ったらもっと悲惨なことになっていたと思います…。
3. 転職エージェントの「非公開・最新情報」を活用する
今回のアンケート結果は非常に有益なリアルデータですが、法人の状況は「部門ごと」「チームごと」「担当するクライアントごと」に全く異なるというのが実情です。
同じEYでも激務なチームはありますし、トーマツでもマイルドなチームは当然存在します。
そうしたいわゆる「配属ガチャ」のリスクを極限まで減らすために必須なのが、公認会計士に特化した転職エージェントの活用です。
彼らは「現在、どの法人のどの部門が人手不足で激務になっているか」「希望するキャリアパスを実現しやすいのはどの部署か」といった、ネットやSNSには絶対に落ちていない生々しい非公開情報を握っています。
特に社会人からの転職や、他の監査法人からの移籍を考えている場合は、
自分一人の情報収集だけで決断せず、必ず業界の内部事情に精通したエージェントから最新のリアルな状況をヒアリングしてください。
ちなみに私も転職エージェントやっています。
なのでもしご不安なことがあればもちろん他のエージェントでもいいのですが、気軽にご相談ください。
特に転職の強制とかはないので、雑談ベースでお話しできればと思います。
\ キャリア相談希望!とご記載下さい /
まとめ:4700名の声から分かる、たった一つの正解
今回は、約4,700名の現役会計士・合格者の生の声をもとに、BIG4監査法人の内部事情とリアルなランキングを徹底比較しました。
・トーマツ:圧倒的な成長環境と熱いカルチャー
・あずさ:穏やかでチームワークを重んじる育成環境
・EY新日本:多様性を尊重するマイルドで柔軟な働き方
・PwC:コンサル連携が強いフラットな実力主義
アンケート結果で4法人の得票率が20%台で拮抗した事実が示す通り、「すべての会計士にとっての絶対的なナンバーワン」は存在しません。
ある人にとっては天国のような環境でも、別の人にとっては地獄になるのがBIG4のリアルです。
だからこそ、表面的な売上ランキングや昔ながらのステレオタイプに流されることなく、この記事のデータとご自身の「キャリアの軸」をしっかりと照らし合わせてください。
あなたが自分の本音と向き合い、納得して選んだ法人こそが、あなたにとってのたった一つの正解になります。
私はこの記事を就職する前に読みたかった。
なのでこの記事を書ききれて本当に良かったと思います。
この記事が、あなたのキャリアの大きな一歩を踏み出すための最適な判断材料になれば幸いです。
よくある質問(Q&A):BIG4監査法人の比較と選び方
BIG4監査法人への就職・転職を検討する際によく寄せられる疑問について、現役会計士の視点と2,300名以上のアンケートデータをもとに徹底解説します。
- BIG4監査法人の「規模・売上ランキング」はどうなっていますか?
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売上高・クライアント数ともに「有限責任あずさ監査法人」「有限責任監査法人トーマツ」「EY新日本有限責任監査法人」が業界の3トップ、次いで「PwC Japan」と続きます。各法人が公表している直近の業務及び財産の状況に関する説明書類(透明性報告書等)に基づく、大まかな規模感の比較は以下の通りです。
- 第1位:あずさ(売上高トップ。売上・人員ともにバランスが良く、安定した顧客基盤を持つ)
- 第2位:トーマツ(監査業務・コンサル領域の収益力が非常に高い)
- 第3位:EY新日本(歴史的に日本を代表するメガクライアントを多数抱え、監査業務の規模が大きい)
- 第4位:PwC Japan(他3法人の約半分の人員規模だが、グローバル連携とアドバイザリーに強み)
ただし、BIG4であればどの法人に入っても「グローバルな大企業の監査」に携わる機会は十分に用意されており、規模の大小が個人の成長機会を直接的に制限することはありません。
- BIG4監査法人で「年収・ベース給与」に違いはありますか?
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いいえ、ありません。スタッフ〜シニア層における「ベース給与(基本給)のテーブル」に法人間の大きな違なく、年収ランキングの差は「残業代の多さ」と「賞与(ボーナス)の業績連動」によって生まれます。基本給はBIG4間でほぼ横並び(初任給で月額30万円台半ば〜後半)に設定されています。しかし、当サイトのアンケート結果が示す通り、実際の総支給額(手取り)には差が出ます。
実力主義ならPwC:外資系カルチャーが強く、個人のパフォーマンス評価が賞与にダイレクトに反映されやすいと言えます。
稼ぎたいならトーマツ:業務量が多く残業代が青天井になりやすいため、20代での「最高到達年収」は高くなる傾向にあります。
時給コスパならあずさ・EY新日本:労働時間がしっかり管理されているため、総支給額は落ち着きますが、「働いた時間に対する給与(時給単価)」の満足度は非常に高くなります。
- BIG4の中で一番「働きやすい(ホワイトな)」法人はどこですか?
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労働時間の短さ(ホワイト度)であれば「EY新日本」、職場の人間関係(風通しの良さ)であれば「あずさ」がトップクラスの評価を得ています。監査業界全体が働き方改革を進めていますが、その中でもEY新日本は働き方、労務管理を徹底しており、無駄な残業が少ない法人として認知されています。
一方で、「質問のしやすさ」「チームの雰囲気の良さ」といったソフト面での働きやすさ(風通し)を比較した場合、昔から人間関係が温厚と呼ばれるあずさ監査法人が、若手層から圧倒的な支持(アンケート1位)を集めています。 - BIG4監査法人への「就職・転職の難易度(採用倍率)」に違いはありますか?
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どの法人も「公認会計士試験合格者」であれば難易度に大きな差はなく、どちらかといえば売り手市場が続いています(一時より絞って入るようですが)。ただし、無資格での転職やアドバイザリー部門への転職は、法人ごとに求めるスキル要件が異なります。定期採用(試験合格者)においては、BIG4は横並びで大量採用を行うため、「〇〇法人だけが極端に難しい」ということはありません。重要なのは「法人のカルチャーと自分の性格がマッチしているか(面接でのフィット感)」です。
一方で、中途採用(USCPA保持者、事業会社経理からの転職など)においては、コンサルティング色が強いPwCやトーマツは「論理的思考力」や「積極的な姿勢」をより厳しく見る傾向があり、監査現場の即戦力を求めるEYやあずさとは面接の通過基準(重視するポイント)が微妙に異なると言えます。 - BIG4から独立やコンサルへ転職する際、出身法人で有利・不利はありますか?
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BIG4の看板があればどの法人からでも有利に転職できますが、「強みとなるネクストキャリアの方向性」には違いが出ます。当サイトの「ネクストキャリアへの強さランキング」でも書いた通り、法人のカルチャーによって鍛えられる筋肉が異なります。
あずさ・EY新日本出身:大規模かつ複雑な会計処理をじっくりと経験している層が多く、大手事業会社の経理財務マネージャー、内部監査部門、IFRS導入担当といった「王道かつ手堅いハイクラス転職」の需要が多いと認知されています。
トーマツ・PwC出身:激務の中で培ったタフさや、論理的なアウトプット能力が高く評価されるため、FAS(財務アドバイザリー)、戦略コンサル、スタートアップのCFO候補への転職で非常に強力なブランド力を発揮します。
- 結局、BIG4を比較する際の「一番の決め手」は何にすべきですか?
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「数年後に自分がどうなっていたいか(キャリアからの逆算)」と「絶対に避けたいストレスは何か」の2軸で比較して決めるのが鉄則です。BIG4の実力や提供できるサービスレベルは、世界最高峰で拮抗しています。だからこそ、表面的な売上ランキングや初任給の数万円の違いで選ぶべきではありません。
「多少激務でも20代で圧倒的な実力をつけてコンサルに転職したい(→トーマツ・PwC)」のか、それとも「人間関係のストレスを排除し、良好なワークライフバランスの中で着実に専門性を磨きたい(→あずさ・EY新日本)」のか。ネット上のイメージだけでなく、実際に各法人の空気感を知るプロ(転職エージェント)に客観的なアドバイスをもらいながら、自分だけの「比較の軸」を明確にすることが、後悔しない監査法人選びの最大の秘訣です(私も転職エージェントを運営しておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください)\ キャリア相談希望!とご記載下さい /





