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この記事は以下の方におすすめ
・公認会計士と税理士はどちらが難しいのか知りたい方
・簿記の経験を活かして公認会計士を目指したい方
・働きながら、あるいは大学に通いながら挑戦できるか考えている方
とむやむくん公認会計士と税理士の難しさの違いを、試験制度と私の受験経験から整理します。
・30代で働きながら公認会計士試験合格
・修了考査合格、公認会計士登録済、現在独立、転職エージェントとしても活動
・SNSフォロワー1万人超アカウントで情報発信中
公認会計士は難しい。税理士も難しい。
そう言われても、結局、自分が目指すならどちらなのか分からないですよね。
先に答えると、公認会計士は複数科目をまとめて仕上げる負担、税理士は科目合格を積み重ねる負担に注目すると、違いが見えてきます。
なので単純な合格率の低さだけでは、どちらが難しいとは決められません。
この記事では、合格率の読み方と勉強時間の考え方を整理し、最後に社会人・大学生それぞれの選び方までお話しします。
よくネット上で見る難易度ランキング!みたいのを見て不安になった方ほど、まずは条件をしっかり揃えてからみるようにしましょう。
公認会計士と税理士の難易度比較|まず試験制度の違いを確認
両試験の大きな違いは、複数科目を並行して合格水準に持っていくか、合格した科目を積み上げていくかです。
もし受験を考えている場合は、自分が続けられる学び方と照らし合わせて考えましょう。
比較表で見る「受験資格・科目・勉強時間」の違い
科目合格制とは、合格した科目を持ち越し、必要な科目をそろえていく仕組みです。
税理士試験では、会計2科目と税法3科目の合格を目指します。
公認会計士にも免除制度はありますが、税理士と同じ科目合格制ではありません。
| 比較する項目 | 公認会計士試験 | 税理士試験 |
|---|---|---|
| 試験方式 | 短答式と論文式の2段階 | 科目ごとに受験・合格を積み上げる |
| 試験科目 | 短答式4科目、論文式5科目(会計学を1科目と数えるので、実質6科目) | 会計2科目+税法3科目。税法は選択条件あり |
| 受験資格 | 受験資格の制限なし | 会計2科目は制限なし。税法科目は学識・資格・職歴などの要件あり |
| 合格・免除の扱い | 短答式合格による免除、一部の論文式科目の免除あり。期限・申請条件に注意 | 合格した科目を翌年以降へ持ち越せる |
| 勉強時間の見方 | 合格者・自分自身の経験からの概算は約4,000時間程度。 | 選択科目・既習範囲ごとに積み上げる。本記事では総時間の一律目安を置かない。 |
| 合格までの期間 | 専念できれば2,3年、社会人なら3,4年は覚悟が必要 | 年ごとの合格科目数で変わる。1年1科目で進むなら5科目まで5年という計算(※) |
| 目指す仕事の例 | 監査、企業の会計を扱う仕事 | 税務申告、税務相談を扱う仕事 |
(※)表の期間は平均合格年数ではありません。税理士の「1年1科目」も計算上の例で、毎年合格できることを前提にした数字です。試験免除を利用する場合には条件も変わります。ただ話を聞いていると1年に1科目もなかなかうまくいかないケースが多いようです。
出典:令和8年公認会計士試験受験案内(第Ⅱ回短答式試験用)(2026年1月9日公表)/令和8年度・第76回税理士試験受験案内(2026年度版)
仕事内容は進路を考えるための代表例です。「会計士なら税務を扱わない」という意味ではありません。
登録要件や実際の働き方は、試験の比較とは分けて確認してください。
合格率7.4%と21.6%だけで難易度を比べられない理由
公認会計士と税理士では、「誰を分母にするか」と「何を合格と数えるか」が異なります。
数字だけ見ると、あれ、税理士のほうが高い?と思われるかもしれませんが、まず数字の意味を確認すると、合格率を見たときの誤解が減ると思います。
公認会計士の7.4%は、名寄せした出願者に対する最終合格率
2025年の公認会計士試験は、名寄せした出願者22,056人に対して最終合格者が1,636人でした。公表されている最終合格率は7.4%です。
名寄せとは、同じ年の第Ⅰ回・第Ⅱ回短答式試験の両方に出願した人を重複させずに数えることです。つまり、7.4%の分母は「初めて勉強を始めた人」でも「論文式を受けた人だけ」でもありません。
この数字から、「勉強を始めても自分が合格する確率は7.4%」と計算することはできません。
出願者には学習の進み具合が違う人が含まれるためです。
出典:令和7年公認会計士試験の合格発表の概要(2025年11月21日公表)
税理士の21.6%には、一部科目の合格者も含まれる
2025年度の税理士試験は、受験者36,320人に対して合格者数の合計が7,847人で、合格率は21.6%でした。
- 5科目到達者:527人
- 一部科目合格者:7,320人
- 両者を合わせた人数:7,847人
ここで押さえたいのは、21.6%は、その年に5科目まで到達した人だけの割合ではないという点です。
だから「7.4%より21.6%の方が高いので、税理士の方が簡単」とは言えません。
反対に、527人を全受験者で割っても、受験開始時から5科目に到達する確率にはなりません。
受験者ごとに、それまでの合格科目数が違います。
出典:令和7年度・第75回税理士試験結果表(2025年度結果)
会計士論文式の合格率も注意が必要
公認会計士の論文式だけを見ると、2025年は受験者4,665人に対して合格者1,636人なので、約35.1%です。
これは最終合格率7.4%とは分母が違います。
ここまで見ていただいた通り、それぞれの試験で内容や試験区分で合格率等の考えた方は違ってきます。
なので、簡単にこの試験は偏差値いくつ!見たいのは出しづらいということです。
合格率だけで医師や弁護士より難しいと判断するのは避けたいところです。
出典:令和7年公認会計士試験の合格発表の概要(2025年11月21日公表)/令和7年公認会計士試験・論文式の合格点及び合格率等(2025年11月21日公表)
勉強時間で比べるなら、総時間と生活への負担を分けて考える
勉強時間は大事な目安ですが、同じ時間を確保しても必ず合格できる!…なんてことはありません。
(試験を受けるにあたっての本当に目安ですよね)
会計士に必要な勉強時間はおおよそ4,000時間
私が別記事でまとめている学習時間は、短答式に約2,400時間、論文式に約1,800時間、合わせて約4,200時間です。
これは細かく計測した記録ではなく、私個人の概算です。
さらに、受験期間が空き、一度学んだ知識をやり直した時間の一部は含めていません。
(なので実際はもっと多いと思います)
そのため「私が勉強に使った時間を漏れなく合計した数字」でも、「ここまでやれば受かる時間」でもありません。
それでも、働きながら受験した一人の事例として、どの程度の学習量を想定するかの参考にはなるかと思います。
各科目にどれくらい時間を使ったかは、こちらにまとめています。

一方で、私が独自に収集した合格体験記の平均合格時間は4,808時間でした。
まあ大体、やはり4,000時間からが一つの目安であるかなと考えております。

月に何時間できるかで、同じ学習量でも期間は変わる
例えば、学習量を仮に4,000時間と置いて、月に確保できる時間で割ってみます。これは負担をイメージするための計算例です。
- 月100時間なら、4,000÷100=40か月
- 月200時間なら、4,000÷200=20か月
- 月300時間なら、4,000÷300=約13.3か月
数字が大きく違いますよね。
なので、「何年で合格したか」を比べる前に、自分が無理なく続けられる月間学習時間を確認するのが先です。
まず1週間、仕事や授業のある日にどれくらい勉強できるか試してみる。
それでなんとなく自分が合格までにどれ位時間がかかるか、がわかるかと思います。
税理士は、選択科目と1年に受ける科目数から逆算する
税理士試験は、会計2科目と税法3科目を積み上げていく試験です。
税法には選択条件があり、所得税法か法人税法の少なくとも一方を選ぶ必要があります。
「税理士は全部で何時間」とまとめる前に、どの科目を選ぶかを決める必要があります。
すでに学んだ内容があるかどうかでも、負担は変わります。
(科目によっても勉強時間は異なります)
1科目ずつ受験はできますが、1科目が軽い!なんてこともありません。
今年受ける科目に時間を絞れるのは、仕事を続けたい人には検討しやすい仕組みです。
一方で、合格まで何年も学習を続けることが、自分にとって負担にならないかも考えておきたいところです。
出典:令和8年度・第76回税理士試験受験案内(2026年度版)
とむやむくん税理士受験生に話を聞くと、科目によって難易度や勉強時間が全然違ったり、運の要素が絡んできたり、回によって合格率が不安定だったり…かなり大変そうな印象を受けました。
簿記や公務員と比べると、公認会計士はどこが難しい?
簿記の経験は会計士学習の土台になりますが、会計以外の科目も学ぶ必要があります。
公務員については完全に参考です、私がたまたま受けたのでここで記載しています。
簿記2級・3級の経験は活かせるが、会計士試験は範囲が広がる
簿記を学んだ方は、仕訳や財務諸表の考え方に触れている分、会計の勉強に入りやすいと思います。
ただ、会計士試験では監査論や企業法も出題されます。ここは新たにキャッチアップが必要です。
簿記2級は土台になりますが、そこから会計士試験の簿記のレベルまでは結構距離があります。
ただ、簿記に何回も落ちているから公認会計士は無理、なんてこともありません。
とむやむくん私も簿記2級に何度も落ちています。今つまずいていることだけで、その先の可能性まで決めなくていいと思っています。

簿記1級を先に取るかは、会計士を目指す意思で考える
公認会計士試験の受験に、簿記1級の合格は必須ではありません。
受験資格の制限はなく、簿記資格がなくても受験できます。
会計の学習を深めたい、まずは簿記1級を一つの目標にしたい、という選び方もあるかとは思います。
一方で、すでに会計士を目指すことが決まっているなら、会計士向けのカリキュラムへ進む選択も考えられます。
難しいですが、個人的には会計士を目指すのであれば会計士の勉強を始めてもいいのかな…と考えています。
簿記に適性があるかどうかは2級で大体わかりますし、そこから1級となるとまたかなり時間がかかりますので、
もう会計士試験用の勉強にシフトしてもいいのかなと思います。
なお、税理士の税法科目では、日商簿記1級の合格が受験資格を満たす経路の一つになります。どの試験の受験資格なのか、混同しないようにしましょう。
出典:令和8年公認会計士試験受験案内(第Ⅱ回短答式試験用)(2026年1月9日公表)/令和8年度・第76回税理士試験受験案内(2026年度版)
とむやむくんまあただ、会計士試験は合格しないと何も残らないので、簿記1級、というステータスを取りに行くというのであれば、ありかとは思います。
公務員試験との比較(私の個人的な感想)
私の場合は、公務員試験よりも会計士試験の方が、勉強の負担を大きく感じました。
(当然公務員試験にも区分はたくさんありますが、一般的な公務員試験と考えてください)
公務員試験は科目数で言うと何十科目とある、ちょっと意味が分からない試験なのですが、一科目ごとの難易度はそこまでではありません(会計士と比べると)
恐らく私が合格までに使った時間は1,000時間程度だったと思います。
会計士が大体4,200時間だったので、勉強時間だけ比べてもなんとなくイメージしていただけるかと思います。
とむやむくん特にこれから就活をする大学生などの参考になれば幸いです。
社会人・大学生はどちらを目指す?生活と仕事から選ぶ
資格を選ぶときは、難易度だけでなく、学習を続けられる生活と、その先にやりたい仕事を確認してください。
合格しやすそうという理由だけで決めると、勉強が続かなかったときに立て直しにくくなります。
社会人は、科目数と直前期に確保できる時間を確認する
仕事を続けながら受験するなら、税理士の科目合格制は、1年に受ける科目数を調整できる点で検討しやすい仕組みです。
一方で、私のように働きながら会計士試験に合格することも可能ですから、社会人だから会計士は無理、とは言えません。
普段の学習時間、試験直前に仕事をどう調整できるか、まで確認することが重要です。
- 平日の学習時間を、睡眠を削り続けずに確保できるか
- 繁忙期と試験直前期が重なった場合に調整できるか
- 受験が長引いた場合の費用と生活を支えられるか
この3つを考えておくと、どちらの試験の方が自分に合っているか、が考えやすくなります。


大学生は、卒業・就職までの時間と受験計画を重ねて考える
大学生は、授業の空き時間や長期休暇を学習に使える場合があります。
ただ、大学の単位取得や就職活動もあるので、自由に使える時間が無限にあるわけではありません。
会計士を目指すなら、複数科目を学習する期間をどう確保するか。
税理士を目指すなら、在学中に学ぶ科目と卒業後の学習をどうつなぐか。考えるべき時間軸が少し違います。
受験計画のために卒業の見通しを崩さず、大学の予定と一緒に組んでいきましょう。
大学生活との両立については、授業やアルバイトも含めたこちらの記事で詳しくまとめています。


最後は、試験の先でやりたい仕事と学習環境を確かめる
監査を通じて企業の会計を見ていきたいのか。
税務を軸に企業や個人を支援したいのか。
まずは、自分が関心を持った仕事を一つ具体的にしてみてください。
どちらにも魅力を感じるなら、仕事内容を調べるのと並行して、講義や教材を実際に見てみるのがよいと思います。
学習を始める前に、「やりたい仕事」と「続けられる学び方」の両方を確認するのがおすすめです。
例えば体験講義を受けたら、分かったつもりで終わらず、翌日に自分で問題を解いてみる。
そこまで試すと、学習の進め方が少し具体的になります。
会計士向けの学習環境を比較する際は、こちらの予備校比較も使ってみてください。

これから受験する方は、現在の制度の違いにも注意してください。
令和9年の会計士短答式試験では英語による出題に関する公表もあるため、対象年度の案内を確認して計画を立てましょう。
出典:令和9年短答式試験の英語による出題に係る配点・出題範囲の公表(2026年5月25日公表)
受験年度と申し込み時期は、こちらの日程記事で確認できます。

公認会計士・税理士の難易度でよくある質問
迷いやすい点を短く整理します。合格率や肩書のイメージよりも、試験の仕組みと自分の学習条件をそろえて考えてみてください。
- 公認会計士と税理士は、結局どちらが難しいですか?
-
一律には決められません。公認会計士は複数科目を同時に仕上げる負担、税理士は科目合格を必要数まで積み重ねる負担に違いがあり、得意分野や使える時間で感じ方が変わります。
- 合格率7.4%と21.6%を比べてもよいですか?
-
そのまま難易度の順位付けには使えません。2025年の7.4%は会計士の名寄せした出願者に対する最終合格率、21.6%は税理士試験で一部科目合格者を含む割合で、合格の定義と分母が異なります。
- 簿記2級から公認会計士を目指せますか?
-
目指せます。簿記1級の合格は受験の必須条件ではありませんが、会計士試験では簿記以外の科目も学ぶため、2級の合格だけで短期間の合格を見込まないようにしましょう。
- 数学が苦手でも公認会計士を目指せますか?
-
数学が苦手という理由だけで受験を諦める必要はありません。計算手順の理解や文章を読む力も必要で、選択科目によって求められる数学の内容も異なるため、体験講義や問題を通じて確かめてください。
- 働きながらなら、税理士の方が現実的ですか?
-
受験科目数を調整できる科目合格制は、仕事との両立を考える材料になります。一方で、働きながら会計士試験に合格した例もあり、直前期の時間確保や目指す仕事まで含めて判断する必要があります。
- 公認会計士の偏差値は70以上ですか?
-
資格間で同じ集団・方法を使った比較値としては扱えません。論文式試験の得点調整で使う偏差値も、大学受験の偏差値や資格ランキングの数値とは別です。
- 4,000時間勉強すれば公認会計士試験に合格できますか?
-
合格は保証されません。学習経験や復習方法で必要な時間は変わり、私の約4,200時間もやり直しの一部を含まない概算なので、自分の進捗と答案の出来で計画を見直してください。
まとめ|難易度の数字を、自分の受験計画に置き換えよう
公認会計士も税理士も、簡単に合格できると考えて始める試験ではありません。
それでも、難しいという評判だけで、自分には無理だと決める必要はないと思います。
- 合格率は、対象年・分母・合格の定義を確認する
- 会計士は複数科目の並行学習、税理士は科目合格の積み重ねを意識する
- 勉強時間は個人差があり、生活の中で確保できる時間から考える
- 簿記の経験を活かしつつ、目指す仕事と学習環境を確かめる
私は働きながら30代で合格しました。遠回りもしていますし、すべての方に同じやり方が合うとは思っていません。
とむやむくん難易度を調べたら、次は自分の1週間を見てみてください。まず何を始められるかが見えれば、それだけでも一歩進めると思います。
この記事が、会計士や税理士を目指すかどうかを、納得して考えるための手助けになれば幸いです。
