【独立会計士インタビュー】IPO支援,M&Aアドバイザリー,CFOサービス|スケーレンス株式会社 林さんの仕事・お金・苦労のリアル

この記事は以下の方におすすめ
・これから独立を検討している公認会計士
・独立直後の仕事の取り方を知りたい会計士
・IPO支援や経営企画を独立後の仕事にしたい方
・監査法人非常勤に頼らない独立事例を知りたい方
・公認会計士になった後のキャリアを知りたい受験生
とむやむくん独立5年目くらいまでの独立会計士のリアルを聞く、「とむやむくん独立会計士インタビュー」。今回は、独立約7か月の公認会計士・林 峻人(X:hayashi_cpa1991)さんにお話を伺いました!
・30代で働きながら公認会計士試験合格
・修了考査合格、公認会計士登録済、現在独立、転職エージェントとしても活動
・SNSフォロワー1万人超アカウントで情報発信中
林さんは、監査法人、スタートアップ、コンサルティング会社で経験を積み、2025年末にスケーレンス株式会社を設立しました。
現在は、IPO準備や経営企画の支援を中心に、成長企業の管理体制づくりを伴走しています。
独立時点で仕事はあったのか。
林さんは監査法人非常勤を使っていなかったそうですが収入の心配はなかったのか、最初の案件をどこから取ったのか。
半年で売上が伸びても、なぜ現在地を80点と考えているのか。
今回は、IPO支援を仕事にしたキャリア設計、紹介での案件獲得、売上と継続収入、高稼働になった反省まで細かく聞いてきました!
先に結論をいうと、林さんは独立前の約3年間を「独立後に売れる経験を集める期間」と決めていました。
最初の仕事は、監査法人時代の先輩と前職のつながりから生まれています。独立後に突然営業力が身に付いたのではなく、それまでの仕事と信用が案件につながった事例です。
一方、売上が順調だから悩みがないわけではないそうです。
案件を取りすぎれば自分の稼働が限界に近づきますし、契約期間が終わった後の売上も保証されません。
その辺りのリアルなお話も聞いてまいりました。
本記事は成功や売上を保証する内容ではありません(お分かりかとは思いますが)。参考程度に、でお願いします。また、実際にインタビューはかなり長時間行っているのですが、編集都合と長さの関係で一部割愛させていただいております(インタビューを受けてくださった方、申し訳ございません)
今回の独立会計士インタビューで分かったこと
| 読者の疑問 | 林さんの実体験から見えた答え |
|---|---|
| 独立後の主な仕事は? | 広義のIPO支援がメイン。事業計画作成など経営企画の実務支援を含む |
| 最初の仕事はどこから来た? | 監査法人時代の先輩からの紹介と、前職で担当していた仕事の継続 |
| 監査法人非常勤はした? | 最終手段として考えたが、独立初期はコンサルティング案件に注力 |
| 営業が苦手でも独立できる? | 林さんは積極的な営業をほとんどせず、過去の信用と紹介が中心 |
| 売上は安定している? | 売上は想定以上でも、契約は3か月単位が多く、1〜2年先まで保証されない |
| 独立後の一番の反省は? | 案件を取りすぎて高稼働になったこと。今後は稼働を減らし、収益の質を改善したい |
林さんの独立は、非常勤監査で生活費を確保する一般的なモデルとは少し違います。
監査、事業会社、コンサルの経験を組み合わせ、独立初期からIPO・経営企画支援を受注しています。ただし、この形を支えたのは、独立前の3年間と、それ以前の人間関係でした。
今回のゲスト|スケーレンス株式会社代表取締役・林 峻人さん
林 峻人さん
スケーレンス株式会社 代表取締役
公認会計士・税理士
2012年
公認会計士試験論文式試験 合格
2014年
有限責任 あずさ監査法人 入所(シニア)
2018年
株式会社バルクオム 入社(経営企画室長)
2021年
ペイトナー株式会社 入社(CFO/財務統括)
2023年
株式会社エスネットワークス 入社(マネージャー)
2025年
スケーレンス株式会社 設立(現任)
監査、IPO準備、経営企画、資金調達、財務DD、バリュエーション、PMIなど、監査法人・事業会社・コンサルティング会社の3つの立場を経験しています。
とむやむくんまず、これまでの経歴と現在のお仕事を教えてください。(上にも書いてありますが…)
林さん:
キャリアの最初は、あずさ監査法人です。約4年間、上場企業の財務諸表監査や内部統制監査に携わり、シニアとしてインチャージも経験しました。
監査とは違う立場の仕事もしてみたいと思い、その後はスタートアップへ移りました。1社目では経営企画、内部監査、IPOプロジェクトの統括、CFOのサポートなどを担当しています。
次の会社は、フリーランス向けの請求書買取サービスを運営するスタートアップでした。事業を成長させるには買取資金が必要なので、CFO・財務の立場から資金調達へ継続的に取り組みました。
その後、独立系のコンサルティング会社で約3年、財務DD、バリュエーション、PMI、IPO支援などを経験し、2026年の年明けに本格的に独立しました。
スケーレンス株式会社は「中小企業のよろず窓口」

とむやむくん今の仕事をざっくり分けると、どのような構成ですか?
林さん:
今のメインはIPO支援です。
ただ、私がいうIPO支援は少し幅が広くて、経営企画の実務サポートや事業計画の作成も含みます。
IPO、M&A、財務DD、バリュエーションなど、成長を目指すスタートアップや中小企業の「よろず窓口」に近いかもしれません。

IPO支援だけでなく、林さん独自のスキルを組み合わせることで更に希少な存在になられています。こうしたスキルの組み合わせ、独立の時には本当に有効だよなあ、とつくづく感じております。
なぜ独立した?3年後から逆算したキャリア設計
とむやむくんいつ頃から独立を考えていたんですか?
林さん:
独立を具体的に考えたのは、スタートアップを辞める頃です。今から約3年前ですね。
父も士業で自分の事務所を運営していたこともあり、独立という働き方は以前から身近に感じていました。
5年後、10年後に何をしたいか考えたとき、自分も事業を持ちたいと思いました。ただ、独立会計士の仕事には税務、DD、バリュエーションなどいろいろあります。
私は、付加価値の高い仕事をできるようになりたかったので、まずは独立後の武器になる実務を身に付けようと考えました。それで、独立系のコンサルティング会社へ移ったんです。
「独立後に付加価値の高い仕事をできるようにするために転職」これ本当に素晴らしいですよね…、独立の3年前から着々とこうして現場でのスキルを身に着けて、そして想定通り独立。それは儲かりますよねえ…(褒めています)
「3年で辞める」と決めてから入社した
とむやむくん独立前にやっておいて本当に良かった準備はありますか?
林さん:
先ほども話した通り、独立を見据えて転職したことです。
コンサルティング会社には、3年で辞めると決めて入社しました。
最初から期限があるので、「この案件を経験できるのは最後かもしれない。今のうちに吸収しないといけない」と考えられました。
独立会計士のコミュニティにも独立の約1年前から入り、先に独立した方の話を聞いていました。実務と情報収集の両方を、独立前に進められたのは良かったです。
独立時点で仕事はあった?非常勤監査を使わなかった理由
とむやむくん独立する時点で、すでに決まっていた仕事はありましたか?
林さん:
ありました。1つは、前職で私がプロジェクトマネージャーをしていた案件です。
もともとのプロジェクトが終わるタイミングで、別の事業計画づくりを1か月限定で担当しました。
それが「もう少しお願いしたい」となり、前職との合意や紹介手数料の取り決めをしたうえで、独立後も続いています。
もう1つは、監査法人時代の先輩から紹介してもらったIPO支援です。独立前から先輩へ「独立します」と話していたところ、支援先がIPOを考えているので提案してみないかと声をかけてもらいました。
駄目でもともとで提案したら通り、年明けから仕事を始められました。
とむやむくんどうして先輩は林さんに仕事を紹介してくれたと思いますか?
林さん:
監査法人時代に良い印象を持ってもらったまま辞められたことは、声をかけてもらえた理由の一つかもしれません。独立するなら、それまでの関係を大切にした方がいいと思います。
この独立会計士インビューで何度となく出てくるこの「監査法人時代の方からの紹介」。そして紹介してもらうためには「良好な関係を保ったまま辞めること」、独立するなら意識しておくに越したことはないです。
監査法人非常勤は「本当に困ったときの最終手段」
とむやむくん独立初期の最低限の収入として、監査法人非常勤はしなかったんですか?
林さん:
非常勤監査は、本当に困ったときの最終手段と考えていました。独立初期は、まずコンサルティング案件だけでやってみようと思っていました。
貯金も計画的にたくさん用意していたわけではありません。ただ、退職のタイミングでちょうど仕事が受注できていましたので、独立初期の資金面では助かりました。
仕事のあてがなかったとしても、会計士向けの案件紹介サービスや監査非常勤などはあるので、独立自体はしていたと思います。そこは比較的、楽観的に考えていました。

独立初日から仕事。最初の入金は今も覚えている
とむやむくん独立初日は、何をしていましたか?最初の入金も覚えていますか?
林さん:
独立初日は普通に仕事をしていました。最初の頃から全然暇ではなく、むしろ稼働が100%を超える状態が続いていました。
最初の入金も覚えています。銀行から入金通知が来て、「本当に入るんだ」と思いました。
とむやむくんこれ本当に食べていけるかな…と思ったことはありますか?
最初から仕事があったので、「食べていけるかな」と不安になったことは、今のところありません。
とむやむくん独立してよかったと思うことはありますか?
独立して良かったと思うのは毎日です。やりたい案件や、一緒に仕事をしたい相手を自分で選べるようになったことは、やはり大きいですね。
仕事はどう取った?紹介と過去の信用が中心

とむやむくん今の仕事は、何経由で来ることが一番多いですか?
林さん:
紹介が中心です。自分から積極的に営業をかけたことは、ほとんどありません。
監査法人時代の先輩、前職のつながり、専門家コミュニティなど、いろいろなところから声をかけてもらっています。
コミュニティでは、弁護士や他士業を探している方へ私から人を紹介することもあります。そうやって案件をつないだ方から、後で財務DDの案件を紹介してもらうこともありました。
紹介してもらえた理由は自分では分かりませんが、目の前の仕事を真面目にやること、一生懸命対応することは大切だと思います。
Web・SNSからの受注はまだない
とむやむくんホームページやSNS、交流会から仕事は来ていますか?
林さん:
現時点では、ホームページやSNSから直接仕事が来たことはありません。
交流会や会食も、まったくつながらないわけではありませんが、費用対効果がすごく高いとは感じていません。何回か参加して、良い方に1〜2人会えたらラッキーという感覚です。
WebやSNSでの受注はないにしても、林さんは結構積極的に発信なさっており、専門家間のつながりはとても大切になさっています。もしよろしければX(hayashi_cpa1991)フォローしてみてください。
人脈ゼロなら、求人を「足りない仕事」として見る
とむやむくんもし今、人脈ゼロから独立するとしたら、最初の顧客をどう探しますか?
林さん:
ちょっと裏技(?)になるかもしれないですが、IPO支援であれば、人材を募集している会社へ外部支援を提案する方法はあると思います。
求人が出ているということは、その仕事をする人が今は足りないということですからね。
そういったところに営業をかけるのはいずれやってみたいな、とは思っています。
IPO支援がメイン|独立後に実際に売れた仕事
とむやむくん現在、一番依頼が多いサービスを具体的に教えてください。
林さん:
一番多いのは、経営企画領域の支援です。
複数の会社を持つ企業グループでは、全体の事業計画を作るだけでも大変です。経営企画には、事業を見る力だけでなく、会計知識やモデルを作るテクニカルな力も必要になります。
その両方を持つ人が社内に十分いない会社もあるため、外部から支援するニーズがあると感じています。
事業計画から、将来の資金繰り悪化が見えた
とむやむくん守秘義務に触れない範囲で、印象に残っている支援はありますか?
林さん:
ある企業グループで、連結の業績や資金繰りを先まで見通せる手段がありませんでした。
そこで事業計画のモデルを作り、グループ全体を見えるようにしたところ、このまま進むと業績や資金繰りが悪化する可能性があると分かりました。
経営側に重要な気付きを提供できたので、「自分の仕事には意味があった」と実感できた事例です。
記帳代行とPPAは受けない
とむやむくん「これは受けない」と決めている仕事はありますか?
林さん:
記帳代行は受けません。PPAも、レポートを出した後の対応負荷が私には大きそうだったので、現時点では受けない方針です。
独立すると何でも受けたくなりますが、自分の専門性と負荷を考えて、受けない仕事を決めることも必要だと思います。
今後は、IPO・経営企画支援に加えて、PMIの仕事も増やしたいです。
売上は増えた?半年で前年年収を超えても残る不安
とむやむくん聞きづらいのですが…、独立後の売上は会社員時代より上がりましたか?
林さん:
上がりました。独立から半年ほどの時点で、前年の年収を超えるペースです。
ただし、売上が上がったから長期的に安定したとは思っていません。
コンサルティング案件は3か月単位の提案が多いので、契約を取れば3か月分は継続します。でも、1年先、2年先まで保証されるリカーリング収入は、今のところほとんどありません。
私がこちらの記事でも書いている通り、大半の独立会計士は一年目に年収を落としています。なので上回るというケースは確かに珍しい、しかも半年で…すごい。
紹介手数料まで考えて見積りを作る
とむやむくん売上は多くても、意外と手元に残らない仕事はありますか?
林さん:
前職などを経由した紹介案件では、売上の一定割合を紹介手数料として支払うことがあります。
仕事を取るコストなので必要なものですが、自分で直接受注した案件より手元に残る割合は下がります。今振り返ると、紹介手数料まで考えて、もう少し高めに提案しても良かったと思います。
経費は、PCと仕事をする部屋があれば大きくはかかりません。ただ、業務で使うツール等(AI等)には積極的に課金するようにしています。
一番の失敗は、仕事を取りすぎたこと
とむやむくん独立してからの大きな失敗は何ですか?
林さん:
一人で仕事をしているので、契約を頑張って取りすぎると、その後は全部自分が対応しなければいけません。
独立したら働く時間が短くなると思っていましたが、実際はそんなことはありませんでした。
もう少し自分に余裕を持たせてあげれば良かったと、最近感じています。
生成AIを使うことは契約書に明記する
とむやむくん契約書について、先に決めておけば良かったことはありますか?
林さん:
生成AIを利用することは、契約書に明記するようにしました。
もちろん、生成AIの出力をそのまま納品するのではなく、最終的なアウトプットは自分でレビューします。そのうえで、利用する可能性があることを事前に説明し、合意を取る形です。
顧客からすると、「自社の情報をどのツールへ入れているのか」は気になるところだと思います。後から問題にならないよう、最初に透明性を持って説明した方がよいと考えています。
確かに最近の業務ではAIは切っても切り離せませんので、こうした条項を盛り込むことも重要ですよね…。林さんは今のところこの条項を入れて先方から何か言われたことはないそうです。
独立すると自由?仕事が頭から離れないのも前向き

とむやむくん土日や旅行中は、仕事の連絡を見ないようにしていますか?
林さん:
見ます。スマートフォンですぐ返せる内容なら、土日や旅行中でも返信します。
何かを作る仕事は休みにやらないようにしていますが、何も予定がなければ仕事をすることもあります。
とむやむくん独立して自由になりましたか?それとも仕事が頭から離れませんか?
林さん:
良い意味で仕事が頭から離れません。全部が自分ごとになったので、以前より仕事を好きになれました。
家にいる時間が増え、食事を作ったり、家族と出かけたりする時間も取りやすくなりました。
会社員時代のようにメンバー管理のミーティングへ時間を取られず、自分で予定を決められる点は楽です。
代わりがいないから、体調管理も仕事になる
とむやむくん体調やメンタルを保つためにしていることはありますか?
林さん:
早寝早起きです。23時頃に寝て、6時に起きています。
独立して嫌だったことを挙げるなら、体調を崩したときに代わりがいないことです。
以前、風邪をひいたときは案件がそれほど忙しい時期ではなかったので何とかなりましたが、高稼働のときに動けなくなると厳しいと思います。
独立前にどこまで経験する?インチャージは一巡したい
とむやむくん独立前に、監査法人のマネージャー経験は必要ですか?
林さん:
マネージャー経験は必須ではなく、あると良いという位置付けだと思います。
監査法人経験でいえば、インチャージとして年間のイベントを一巡し、「いつ何が起きるか」を理解しておくと役立ちます。
私自身が約4年いたのでポジショントークになりますが、それくらいは経験しても良いと思います。
とむやむくん監査法人の経験は、今のIPO支援にどう役立っていますか?
林さん:
IPO支援では、監査法人と必ずやり取りします。
監査法人がどの資料や情報を確認したいかを見越して準備できれば、やり取りが無駄にこじれません。監査する側の目線を知っていることは、事業会社で働いたときも、今の支援でも大きいです。
営業が得意でなくても、人に会うことは大切
とむやむくん営業が苦手でも独立できますか?どんな人が独立に向いていますか?
林さん:
営業が苦手でも大丈夫だと思います。私自身、積極的な営業はほとんどしていません。
コミュニケーションが得意でなくても構いませんが、人に会うことや、人脈を広げることが嫌いではない方が良いと思います。
独立するか迷うなら、自分の働きと給与が見合っているかも判断軸になります。
勤務を続けた方がよい人もいますし、「自分ならもっと価値を出せる」と考えるなら独立を検討する余地があります。
今はどんな相談を歓迎している?IPO・経営企画支援
とむやむくん今後、どのような案件を増やしたいですか?
林さん:
IPO関係と経営企画の仕事は歓迎しています。
会計士で経営企画の実務経験を持つ人は、あまり多くありません。事業計画、予実管理、資金調達、監査法人対応など、経営企画領域であれば幅広く支援できます。
とむやむくんこんな会計士と一緒に仕事をしたい!というのはありますか?
一緒に働く会計士については、私と違う経験を持つ方がいいですね。
たとえば、バリュエーションなら誰にも負けないというように、1つの専門性を深く磨いた方と、補い合って仕事をしたいです。
当事者意識と成長意欲を持って働ける方であれば、私も勉強になりますし、安心して仕事をお願いできると思います。
スケーレンス株式会社の主なサービス
・IPO準備支援
・PMI、財務DD、株価算定などのM&A支援
・資金調達、予算管理、コーポレート機能整備などのCFOサービス
相談や協業を検討する場合はお気軽にDM(X:hayashi_cpa1991)までご連絡くださいとのことです、すぐさま返信するとおっしゃっていました。
もう一度戻っても独立する?現在地は80点
とむやむくんもう一度同じ状況に戻っても、独立しますか?
林さん:
絶対に独立したと思います。
働いた分と、受け取るお金がつながっている実感があります。働かなければ売上はありませんが、価値を出せばその分だけ返ってくるところは、独立して良かった点です。
とむやむくん今の自分に100点満点で点数を付けるなら、何点ですか?
林さん:
80点です。プラスの理由は、思っていたより売上を作れていることです。
残りの20点は、もう少し余裕を持って健やかに暮らした方がよいという意味です。今の働き方をこの先ずっと続けるのは大変だと思います。
今後は稼働を減らし、単価を上げたいです。税務や紹介による収入も増やし、収益の質を改善していきたいと考えています。
とむやむくん最後に、これから独立する会計士へメッセージをお願いします。
林さん:
やると決めたら何とかなると思います。辞めると決めたなら会社へ伝えるなど、退路を断って一歩踏み出すことは大切です。
これは「準備をしなくてよい」という話ではありません。林さん自身、独立を決めてから約3年間、仕事と人脈を作っています。
一歩を踏み出す強さと、その一歩を支える準備は、どちらも必要です。
独立公認会計士とIPO支援に関するよくある質問
- 独立会計士の最初の仕事は、どこから来ますか?
-
林さんの場合は、監査法人時代の先輩からの紹介と、前職で担当していた仕事の継続です。独立前から意思を伝え、それまでの仕事を良い関係で終えたことが案件につながりました。
- 監査法人非常勤をしなくても独立できますか?
-
林さんは非常勤監査を最終手段とし、独立初期からIPO・経営企画支援を軸にしました。ただし、独立前にコンサル経験と最初の案件があった個別事例です。全員に同じ形が向くわけではありません。
- 営業が苦手でも公認会計士として独立できますか?
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林さんは積極的な営業をほとんどせず、紹介を中心に仕事を得ています。営業トークより、目の前の仕事を真面目に行い、関係者との信用を積むことが重要だと話しています。
- 独立前に監査法人のマネージャー経験は必要ですか?
-
林さんは、マネージャー経験は必須ではなく、あるとよいと考えています。インチャージとして監査の年間サイクルを一巡した経験は、独立後の仕事にも役立つという意見です。
- 監査経験はIPO支援にどう役立ちますか?
-
監査法人が必要とする資料や情報を先回りして準備できます。監査する側の目線を理解していると、IPO準備会社と監査法人のやり取りを進めやすくなります。
- 独立後の売上は安定しますか?
-
林さんの売上は独立後に伸びましたが、契約は3か月単位が中心です。1〜2年先まで保証される売上は少なく、目の前の売上と長期的な安定は分けて考えています。
- 税務未経験でも公認会計士として独立できますか?
-
林さんは税理士登録をしていますが、税務顧問を積極的に受けていません(一応登録していて、必要があれば対応する、というスタンスのようです)
- 林さんへどのような仕事を相談できますか?
-
スケーレンス株式会社の公式サイトでは、IPO準備、PMI・財務DD・株価算定、資金調達、予算管理、コーポレート機能整備などが案内されています。個別案件の対応可否は公式問い合わせフォームで確認してください。
まとめ|売上を作る準備と、余白を残す設計は別に考える
林さんは、独立を決めてから約3年間、IPO・経営企画・M&A支援の経験を積みました。
- 独立後に提供したい仕事から逆算して転職する
- 退職前から、信頼できる人へ独立の意思を伝える
- 監査法人や前職を良い関係で離れる
- 自分から仕事を紹介し、専門家同士の関係を作る
- 紹介手数料を含め、売上ではなく手元に残る金額を見る
- 仕事を取りすぎず、将来も続けられる稼働を考える
独立約7か月で売上が順調でも、林さんは100点とは考えていません。高稼働を減らし、単価と継続性を改善する余地があるからです。
これから独立する方は、「仕事をどう取るか」だけでなく、その仕事を一人で何件まで続けられるかも一緒に考えてみてください。
独立したばかりで仕事を抱えすぎている方は、売上が伸びている今こそ、残す仕事、手放す仕事、単価を見直す仕事を整理するタイミングかもしれません。
そして受験生や若手会計士の方には、監査、事業会社、コンサルで積んだ経験が、将来は自分の会社のサービスになることも知ってもらえればと思います。
とむやむくん「独立前の3年間」と「独立後の7か月」がつながっているのが、林さんのお話で印象的でした。独立を考えるなら、「今の仕事で何が独立後役に立つか?」を考えていきたいですね。
今回インタビューを受けてくださった林さんのスケーレンス株式会社のHPはこちらです。
繰り返しになりますが、林さんはXでも積極的に発信なさっているのでぜひフォローしてみてください!






