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独立会計士の継続案件の増やし方|単発仕事から次の依頼につなげる方法

この記事は以下の方におすすめ
・独立後、単発の仕事は取れるものの次の依頼が続かない方
・納品後に顧問契約や月次支援を提案したい公認会計士の方
・継続してほしいと思い、値引きや無料対応を増やしてしまう方
・既存のクライアントと、無理なく長く仕事を続けたい方
とむやむくん単発の仕事を継続につなげるには、今回の依頼をきちんと終えたうえで、次に必要な支援を具体的に提案することが大切です。
・30代で働きながら公認会計士試験合格
・修了考査合格、公認会計士登録済、現在独立、転職エージェントとしても活動
・SNSフォロワー1万人超アカウントで情報発信中
独立会計士が継続案件を増やすには、単発の仕事で信頼を得るだけでなく、
納品後も繰り返し発生する仕事があるかを確認し、期間と内容を決めて提案する必要があります。
「今回はありがとうございました。また何かあればお願いします!」
そう伝えて仕事を終えたものの、その後の連絡はない…。
単発の依頼が続くと、来月の売上が気になってくると思います。
ただ、すべての仕事を継続契約にする必要はありません。
毎月の支援が必要な会社もあれば、決算前だけ相談したい会社もありますから、相手に必要な頻度で頼んでもらえる形を考えましょう。
この記事では、単発の仕事を受けたときの確認から、納品時の提案、継続契約の範囲、更新などについて説明します。
新規の仕事の取り方や独立後の事業運営を先に確認したい方は、こちらも参考にしてください。

独立会計士の単発仕事は、どのような場合に継続案件になる?
継続を提案したいのは、今回の仕事を終えた後も、相手に必要な作業や判断が残る場合です。
その仕事を外部へ頼む理由と予算があるかも確認します。
次の月にも起きる困りごとがあるかを確認する
たとえば、月次決算が遅れる原因を調べ、改善案をまとめる依頼を受けたとします。
報告書を渡すところまでが今回の契約なら、まずそこまでの仕事を完了させます。
(ここがテキトウだと継続なんて絶対ないので精一杯やりましょう)
その後、会社が改善案を運用する際に、担当者だけでは判断しにくい箇所が出てくるかもしれません。
ここで毎月の締め作業で同じ問題が起きるなら、運用を確認する支援を提案できます。
継続提案の出発点は、納品後にクライアントが実際に困る場面を考えることです。
相手が社内だけで対応できるなら、その方法を勧めてもよいです。
仕事を残すために説明を省いたり、未完成のまま次の契約を求めたりするのは避けましょう。
月額契約以外にも、一定期間の支援や再依頼がある
継続案件とは、一定の期間や頻度で、合意した仕事を続けて提供する案件です。
会計相談だけでなく、決算体制の整備を数か月にわたって支援する仕事も考えられます。
次の表は契約方法を検討するための例ですが、毎月の契約が向くかどうかは、相手の仕事の発生時期によって変わります。
| 仕事の発生 | 提案の形 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 毎月、同じ業務がある | 月次の確認・相談支援 | 毎月の作業と担当者 |
| 仕組みが定着するまで支援が必要 | 期間を決めた導入・運用支援 | 完了の目安と終了時期 |
| 決算前など、特定の時期だけ必要 | 必要な時期の再依頼 | 相談時期と都度の発注条件 |
「次もお願いします」という意向だけでは、次の仕事や報酬は確定できません。
再依頼が見込める場合でも、発注内容と条件を確認してから予定を確保します。
継続のために、必要のない毎月の面談を増やす必要はありません。
四半期に一度の確認で足りるなら、その頻度で提案した方が相手も検討しやすいです。
とむやむくんあんまりしつこいと敬遠されてしまいますし…ここの塩梅は難しい所ですよね。
継続につながる準備は、単発の仕事を受けたときから始める
最初の依頼で何をやるべきかを正確に把握し、途中経過の報告、納品、と丁寧に進めます。
その過程で相手の業務を理解すると、次に必要な支援も見つけやすくなります。
最初の依頼で約束したことを、最後までやり切る
継続提案が上手でも、最初の納品が遅れたり、説明が足りなかったりすれば、次の依頼はしにくいです。
(まず来ないでしょう)
まずは今回の仕事で「頼んでよかった」と思ってもらうことを目指しましょう。
受注時には、納品物もだいじですが誰のためのものなのかを確認しましょう。
経理担当者が作業に使う資料と、経営者が判断するための資料では、必要な説明も変わります。
- 今回、何ができれば依頼の目的を達成できるか
- 確認や承認をするのは誰か
- 納品後は誰がその資料や仕組みを使うか
納品する資料と、「完了」とする条件を受注時に共有しておきましょう。
途中で前提が変わった場合は、その時点で担当範囲や期限を相談します。
とむやむくん最初の仕事、本当に重要です。この仕事が素晴らしいものであれば継続して頼んでくれる確率がグッと上がります。
納品時に、今回の成果と次に起きる作業を説明する
成果物を送付するだけでなく、今回どこまで対応できたかを簡単に説明します。
月次決算の改善案を納品する例なら、「資料の回収期限と担当を決めました。次の締め作業で、その期限に資料がそろうか確認が必要です」と伝えられます。
提案済みの改善策が現場で使えるかは、実際に運用して初めて分かる部分があります。
そこで生じる確認作業を、誰が担当するか相談してみてください。
「来月も私が見ますね」と無償の作業を始めるのではなく、
「社内で確認できそうですか。外部の支援が必要なら、内容と費用をご提案できます」と聞けば、相手も判断しやすいでしょう
提案の時期と、決定する人を確認する
次の仕事がなんとなく見えてきたら、今回の契約が終わる直前まで黙って待つ必要はありません。
最終報告の場を決めるときに、今後の支援についても相談してよいか確認します。
ただ、担当者が「お願いしたい」と言っても、予算を決めるのは別の人かもしれません。
担当者の困りごとを理解したうえで、決裁に必要な情報と時期を聞いてください。
相手の承認に時間がかかるなら、支援の開始日も調整しましょう。
単発仕事から継続契約を提案する具体例
提案では、次に行う作業と、その作業を頼んだ方が良い理由を伝えます。
月次決算の改善案から、3か月の運用支援を提案する
以下は例ですが、月次決算の遅れを調査し、資料の回収方法と担当分担を改善する案を納品したとします。
社内に運用を担当する人はいるものの、初回の締め作業には外部の助言が必要という状況です。
この場合、3か月の支援を提案するなら、次のように進め方を示せます。
- 1か月目:新しい手順で締め作業を行い、止まった箇所とその理由を確認する
- 2か月目:前月に対応を決めた箇所を確認し、担当者と手順を調整する
- 3か月目:社内で続けられる作業と、引き続き支援が必要な作業を確認する
期間を決めた支援なら、相手は費用と終了後の状態をイメージしやすくなります。
支援後に社内で運用できるようになれば、そこで終了してもよいです。
定期確認が必要なら頻度を相談し、別の課題があるなら改めて提案します。
「継続しませんか」より、必要な作業を提案する
継続の話をするのが苦手なら、今回の成果と次に必要な作業を短く伝えるところから始めてみてください。
納品後の提案メール例
件名:月次決算の改善案と、次回の締め作業について
今回ご依頼いただいた改善案をお送りします。資料の回収期限と担当分担について、最終報告時にご説明した内容を反映しています。
次回は、新しい手順で資料が集まるか、締め作業がどこで止まるかを確認する予定になります。御社内で対応される方法のほか、必要であれば、私が3か月間、月次の確認と担当者の方への助言を行う案もご用意できます。
支援が必要でしたら、担当範囲とお見積もりをご説明する時間をいただけますでしょうか。
社内で対応する方法も示し、外部支援が必要かを相手に選んでもらいましょう。
必要性を確かめた後に、具体的な範囲と金額を提示します。
とむやむくん継続提案をする時期としてはやはり納品時が一番やりやすいとは思います。(受注中に継続の話はしづらいですもんね…)
料金は、継続する作業と確保する時間から考える
「継続してくれるなら安くします」と先に伝えると、何をどこまで行うかが決まらないまま、料金を安くすることだけ約束してしまいます。
先に、稼働する時間や仕事の内容を考えておきましょう。
毎月同じ手順を使える部分は効率化できても、判断や緊急対応の負担まで必ず減るわけではありません。
継続契約という理由だけで、一律に単価を下げる必要はありません。
予算が合わない場合は、それに合わせて作業内容等を調整できるか相談します。
必要な品質を保てない条件なら、受けられる範囲を改めて提示しましょう。

継続契約で困らないために、仕事の範囲と条件を決める
月額料金を決めたら、含まれる作業と含まれない作業も確認します。
「会計のことなら何でも」という約束は、後からお互いに困りやすいです。
(まあこれは継続提案だけではないですが)
毎月行うことと、対象外の業務を具体的にする
たとえば月次決算の運用支援なら、例えば次のように業務内容を示せます。
- 支援期間:開始日と終了日を定めた3か月
- 毎月の支援:事前に定めた資料の確認と、担当者との60分の面談1回
- 共有するもの:確認した問題、対応する担当者、次回までの予定をまとめたメモ
- 対象外:日々の仕訳入力、決算書の作成代行、新システムの導入作業
資料を会社から受け取る期限や、会計士から回答する目安も決めます。
資料が遅れた場合、支援の日程をどう調整するかまで相談しておくと安心です。
チャット相談を含めるなら、対応できる時間等も決めておきましょう。
(ここいつでもなんでもOKにするとめちゃくちゃ忙しくなります…)
納品後の無料対応を、際限なく増やさない
継続してほしい相手ほど、追加の相談が来た時断りにくいと思います。
ただ、毎回無償で引き受けていると、どこから新しい仕事になるのか、相手にも分からなくなります。
最初に元の依頼内容を確認してください。
納品物の誤りの修正や、契約で約束した説明は、元の契約に従って対応します。
(対応不足を、新しい契約の料金へ上乗せする必要はありません)
新しい資料の作成や別の論点の検討が必要なら、着手前に作業内容と追加費用を相談します。
先に作業を終えてから請求すると、相手の認識とずれやすくなります。
追加依頼への回答例
ご相談ありがとうございます。今回の資料に関するご説明は、当初のご依頼の範囲で対応いたします。新たにご相談いただいた来期の予算案の作成には別の作業が必要ですので、対象範囲とお見積もりをご確認いただいてから着手させてください。
とむやむくん結構私も無料でやってしまったことがあり、後から「いやあれお金取れたな…」と思うことがあります。きちんとした成果が出せればしっかりお金を取っていいと思いますので、そこはサービスしすぎないようにしましょう(自分への戒めでもあります…)
料金・支払日・契約の終わり方を記録に残す
付き合いが長くなっても、仕事を口約束だけで始めないようにします。
料金と支払日に加え、更新があればその方法や終了時の引継ぎ等についても確認しておきましょう。
受注する側も、合意内容を保存し、変更があれば記録を更新しましょう。
この辺がしっかりしていればトラブルも減らすことができます。
継続契約の開始後は、次も頼む理由を確認する
契約を取った後は、約束した仕事を実施し、相手が必要としている支援になっているかを確かめます。
作業の報告だけでなく、改善の状況を共有する
月次の報告で「面談をしました」「資料を確認しました」だけを伝えても、相手には費用を払う意味が見えにくいです。
(まあこんな報告をする方はいないとは思いますが…)
前月に遅れていた資料が今回は期限内に集まったか、未処理の作業が減ったか等をしっかり伝えましょう。
まだ改善していない場合も、原因と次に試す対応を共有します。
都合のよい報告より、「今はここが止まっている」と分かる方が、相手は判断しやすいです。
更新前に、必要な支援と採算を見直す
契約の終了日が近づいてから慌てて聞くのではなく、更新を判断する時期をあらかじめ相談しておきます。
その際は、今の支援を続ける理由があるかを確認してください。
相手が自社で対応できるようになったなら、面談を減らしたり、必要な時期だけの支援に変更したりできます。
別の仕事を依頼された場合は、担当範囲と料金を再検討します。
少額の月額契約を増やしすぎると、締め日や面談が重なり、他の依頼を受けられなくなることもあります。
継続案件の数だけを目標にせず、自分が責任を持って対応できる件数を考えてください。
とむやむくんつい仕事を増やしたくて安く継続してしまうこともありますが、後で自分の時給単価を計算するとめちゃくちゃ安くて、「他の仕事なら倍くらい稼げたのに…」なんてことも、私はよくあります(よくないですね)
継続提案を断られた場合や、単発で終える方がよい場合
継続にならなかったからといって、最初の仕事が失敗だったとは限りません。
必要な仕事を終えた結果なら、きれいに終了し、次に相談しやすい関係を残しましょう。
断られた理由に合わせて、次の連絡を相談する
予算がないのか、今は必要ないのか、社内で対応できるのか。
差し支えない範囲で理由を聞くと、次の提案が必要か判断できます。
たとえば決算前なら相談したいと言われた場合は、その時期に連絡してよいかを確認します。
単に「またお願いします」で終わらせず、次に話すきっかけがあれば予定に残しておきましょう。
次の連絡は、相手が必要とする時期や了承した予定に合わせます。
返信がないからと毎週提案を送ると、相談しやすさを失ってしまうかもしれません。
顧客管理として、今回の納品内容、相談されたテーマ、次の連絡時期をしっかり残しておきましょう。
とむやむくんメールだけだと後で埋もれてしまって探しにくいので、しっかりまとめておきましょう。
必要性や対応できる体制がなければ、継続を勧めない
単発の相談で問題が解決し、その後の支援が不要なら、無理に契約を続ける必要はありません。
相手が「依頼してよかった」と感じて終えられれば、別の機会の再依頼や紹介につながる可能性もあります。
反対に、相手が継続を希望しても、得意分野と合わない業務や、納期に対応できない依頼は慎重に判断します。
受けた後で品質を落とす方が、長い関係を損ねてしまいます。
継続しても責任を持って提供できる仕事か、提案前に確認してください。
一社の契約に頼りすぎないことも必要です。
その契約が終了しても、他の入金や手元資金で支出を賄えるかを確認し、新しい相談を受けるための時間も確保しておきましょう。

まとめ:今回の仕事を完了させ、次に必要な支援を提案する
独立会計士が単発仕事から継続案件につなげるには、納品後に相手が行う作業を理解することが大切です。
必要な支援があれば、担当範囲と費用、期間を示して提案します。
・今回の依頼で約束したことは、きちんと完了させる
・納品後の作業を誰が担当するか確認する
・相手に必要な期間・頻度で支援を提案する
・継続後も、成果と実際の稼働を確認する
まずは今進めている仕事を一つ選び、次の報告で「この後の運用は、どなたが担当されますか」と聞いてみてください。
困る場面が見つかれば、そこから具体的な支援の話ができます。
相手に必要な仕事を、無理なく頼んでもらえる形にする。
その積み重ねが、独立後も長く付き合えるクライアントを増やすための基本だと思います。
独立会計士の継続案件に関するよくある質問
- 単発の仕事から継続契約を提案するタイミングはいつですか?
-
納品後に必要な作業が分かり、今回の仕事の完了を見通せる時期が一つの目安です。最終報告で今後の支援も相談してよいか確認し、相手の予算や決裁の予定に合わせて提案しましょう。
- 毎月の仕事がなくても顧問契約にするべきですか?
-
毎月の支援や相談体制を用意する必要がなければ、月額契約にする必要はありません。期間を決めた支援や、決算前など必要な時期の再依頼も検討できます。
- 継続してもらうには値引きが必要ですか?
-
必須ではありません。毎月の業務量と確保する時間を見積もり、効率化できる範囲を踏まえて料金を決めます。予算が合わなければ、支援頻度や対象業務を調整できるか相談してください。
- 納品後の相談はどこまで無料で対応すればよいですか?
-
まず元の契約で約束した修正・説明の範囲を確認し、その内容に従って対応します。新しい資料の作成や別の論点の検討が必要なら、着手前に追加の範囲と費用を合意してください。
- 継続提案を断られた場合はどうすればよいですか?
-
差し支えない範囲で理由を確認し、必要な時期があれば、その頃に連絡してよいか相談します。支援が不要なら追いかけず、今回の仕事を丁寧に終了させましょう。
- 継続契約を取った後は、何を確認すればよいですか?
-
約束した作業の実施状況、相手に生じた変化、自分の実際の稼働時間を確認します。更新前には、同じ支援を続ける必要があるか、頻度や料金を変更すべきか相談してください。
