【実体験】監査法人の非常勤の時給相場は?シニア以上の転職・独立キャリア

この記事は以下のような方におすすめ
・監査法人の激務に疲れ、働き方を見直したいシニア・マネージャー層
・独立開業の準備期間として、非常勤で安定収入を確保したい方
・監査法人の非常勤スタッフのリアルな時給相場や実態を知りたい方
・ゆくゆくは監査法人以外のキャリア(転職・副業)も視野に入れている方



監査法人の時給について、実体験も含めて解説します。
・30代で働きながら公認会計士試験合格
・修了考査合格、公認会計士登録済、転職エージェントとしても活動
・SNSフォロワー1万人超アカウントで情報発信中
公認会計士の働き方の一つとして人気なのが「監査法人の非常勤」です(いわゆる監査バイト)
主にその時給の高さから、独立したての会計士等から
とりあえず独立しても食べていける!
ということで人気になっています。
私も実際に監査法人の非常勤、経験していますし、さらに転職エージェントでもありますので
監査法人非常勤の時給のリアルなところについて、今回は解説していきます。
監査法人の非常勤とは?シニア・マネージャー層の新しい働き方
公認会計士として監査法人で必死に経験を積んできたシニアやマネージャーの皆様、毎日の業務本当にお疲れ様です。
インチャージとして現場を回し、後輩の指導や調書のレビューに追われる日々の中で、
この生活いつまで続くんだろう…と疑問(というか不安)に思ったことはないでしょうか。
そんな中、キャリアの有力な選択肢として注目を集めているのが「監査法人の非常勤」という働き方です。
ご存じかと思いますが非常勤とは、正社員(常勤)のように週5日フルタイムで働くのではなく、週1日から週4日程度、あるいは繁忙期のみといった契約で監査業務に従事するスタイルのことを指します。
特に、シニア年次以上で監査の実務経験が豊富な会計士は、即戦力として多くの監査法人から非常に高い需要があります。
非常勤契約の主な形態
非常勤の契約形態には、大きく分けて以下の2つのパターンが存在します。
業務委託契約(フリーランス)
個人事業主として監査法人と業務委託契約を結ぶ形態です。
報酬は「時給」または「日給」で計算されることが多く、働いた時間分だけダイレクトに収入に反映されます。
(多くの場合、社会保険等は自分で加入する必要があります)
独立開業を視野に入れている会計士の多くがこの形態を選びます。
パートタイム・アルバイト契約(雇用契約)
監査法人と直接雇用契約を結び、所定の曜日や時間のみ働く形態です。
業務委託と異なり、労働基準法が適用されるため、有給休暇の付与や、条件を満たせば社会保険への加入も可能です。
独立というよりは、育児や介護、あるいは他業界への転職活動のために、一時的にワークライフバランスを重視したい層に選ばれやすい形態です。
(あまりこちらのケースはないような気がしています)
監査法人の非常勤における時給・日給の相場(職階別)
非常勤を検討するにあたって、最も気になるのが「いくら稼げるのか」という点でしょう。
監査法人の非常勤の報酬は、普通の感覚でいうと信じられないくらい高いです。
ここでは、シニアスタッフとマネージャー層に分けたリアルな時給・日給の相場を解説します。
シニアスタッフ(主査経験あり)の時給相場
シニアスタッフとして数年の経験があり、インチャージを単独でこなせるレベルの会計士であれば、非常勤市場での価値は非常に高いです。
相場をお教えすると書いておきながらなかなか難しいところですが…(本当に様々求人あるので)
一般的な時給相場は、現状は7,000円から8,000円程度がボリュームゾーン、と感じています。
日給換算(7時間労働)にすると、42,000円から56,000円程度です。
ただ中小監査法人の中には、慢性的な人手不足を解消するために、シニアクラスであっても時給8,000円以上の高単価を提示するケースも増えてきました。
週に3日(月12日)稼働しただけでも、月収で50万円から70万円程度を確保できる計算になります。
これだけのベース収入があれば、残り週2日を自分のビジネスの立ち上げや、他業界の勉強、あるいは十分な休息に充てることが十分に可能です。
ちなみに主査経験なし、のシニアの場合どうなのか、ですが、やはり時給は安くなる傾向にはあります(1,000円程度)。ただこれもご自身のスキルや経験で、主査経験はないけど同等の待遇として採用していただけるケースもあります。なのでやはりケースバイケースですね…。
マネージャー以上の時給相場
マネージャークラスになると、単なる現場の作業者としてだけでなく、品質管理、難易度の高い論点の検討、クライアントの経営層とのディスカッション、チーム全体のマネジメントといった高度な役割が期待されます。
非常勤の方にどこまでお任せするかは法人によりますが、非常勤でも現場主査を任されるケースもあります。
そのため、マネージャー以上の時給相場は8,000円から10,000円、案件や法人によってはそれ以上になることもあります。
日給換算では56,000円から70,000円以上となります。
特に、IPO準備企業の支援や、複雑な組織再編を伴う監査など、特定の専門分野に強いマネージャーであれば、交渉次第でさらに高い報酬を引き出すことも可能です。
ただし、マネージャーの非常勤の場合、単に作業時間で区切ることが難しい業務(急なクライアント対応やリモートでの相談など)も発生しやすいため、契約時に業務範囲と報酬のバランスをしっかりとすり合わせておくことが重要です。



ちなみに私の場合は、シニア2年目位の年次で非常勤応募しましたが、特に主査経験等は関係なく時給7,000円~8,000円程度でした。
シニア・マネージャーが非常勤を選ぶメリット
常勤職員から非常勤という働き方へシフトすることは、キャリアにおいて大きな決断です。
しかし、シニアやマネージャーだからこそ受けられる大きなメリットがあります。
ここでは、多くの会計士が非常勤という選択をして得られた具体的なメリットについて解説します。
時間の自由度とワークライフバランスの圧倒的改善
最大のメリットは、何と言っても「時間の自由」が手に入ることです。
常勤時代は、深夜残業や休日出勤が当たり前で、自分の時間や家族と過ごす時間を犠牲にしてきた方も多いはずです。
非常勤になれば「週3日のみ稼働」「残業なし」「基本リモートワーク」といった条件で契約することが可能です。
時給換算での単価が高いため、週の半分を休みにしても生活していくのに十分な収入を維持できます。
空いた時間を趣味や家族のために使ったり、心身の健康を取り戻すための休息に充てたりすることで、圧倒的なワークライフバランスの改善を実現できます。
独立・起業や他業種への準備期間としての活用
監査法人の外の世界で挑戦したいと考えたとき、いきなり収入をゼロにして飛び込むのは非常にリスクが高いです。
非常勤を活用すれば、強固な生活基盤(ベース収入)を確保しながら、並行して新しいことに挑戦する「半独立」や「副業」のスタイルを確立できます。
例えば…
週2日は監査法人の非常勤として時給で稼ぎ、
週2日は自分の税理士法人の開業準備を進め、
週1日は自由にビジネスについて研究したりオフにしたり
こんな働き方もできてしまいます
金銭的な焦りがない状態でキャリアの次の一手を打てるのは、強力なアドバンテージといえるでしょう。



おそらくいきなり非常勤だけで生活!というよりもこのケースが多いと思います。私自身も独立だけだと怖いので、非常勤と併用、という感じでしたし、周りの方を見ていても大半がそうです。
精神的プレッシャーからの解放
シニアやマネージャーになると、
クライアントとのシビアな交渉、監査スケジュールの遅延への対応、パートナーからのプレッシャー、そして下位スタッフのマネジメントなど、
業務量以上に「精神的な重圧」がのしかかります。
非常勤の場合、契約内容にもよりますが、最終的な監査責任やマネジメント業務から一定の距離を置く働き方が可能です。
(もちろんプロフェッショナルとしての責任は伴います)
組織の人間関係や社内政治に煩わされることなく、目の前の監査業務に集中してスパッと定時で上がれる環境は、大きな精神的解放感をもたらします。
知っておくべき非常勤のデメリットと注意点
一方で、良いことばかりではありません。
非常勤を選ぶ前に、以下のデメリットやリスクもしっかりと理解しておく必要があります。
収入の天井とキャリアの停滞リスク
非常勤の時給は高いものの、当然働いた時間以上の報酬は発生しません。
常勤のように賞与(ボーナス)や昇格による大幅な年収アップは見込みにくく、長期的に見ると収入に天井がきます。
また、監査法人内での出世(パートナーを目指す等)のレールからは外れることになります。
何年も非常勤「だけ」を続けていると、履歴書上での「新しいスキルの獲得」がアピールしにくくなり、
数年後にいざ別の事業会社やコンサルティングファームへ転職しようとした際に、キャリアの停滞とみなされるリスクがあります。
他にも監査法人によっては年間のアサイン日数上限が決まっていて、「時給は高いのにあまり稼げなかった」というケースもあります。
アサインされる業務内容のギャップ
マネージャーとしての経験が豊富であっても、非常勤という立場上、アサインされる業務が「スタッフ寄り」の作業ベースになることもあります。
特定の勘定科目の調書作成や、単純な証憑突合など、シニアやマネージャーの能力からすると物足りない業務を任されることもあります。
これを「責任が軽くて楽」と捉えるか、「やりがいがない」と捉えるかは人それぞれですが、これまでの経験をフルに活かした高度な業務を期待していると、ギャップを感じる可能性があります。
(まあ現状人手不足で非常勤を採用するところであれば、やりたいといえばかなり色々やらせてくれる環境だとは思いますが…)
確定申告などバックオフィス業務の手間
業務委託(個人事業主)として非常勤契約を結んだ場合、会社員時代には監査法人がやってくれていた税金や保険の手続きをすべて自分で行う必要があります。
毎年の確定申告はもちろん、国民健康保険や国民年金への切り替え、日々の経費精算など、本業以外のバックオフィス業務に意外と時間を取られます。
会計のプロである皆様にとっては難しい作業ではありませんが、こうした細々とした事務作業が発生することは念頭に置いておくべきです。
(あと、慣れていないと結構手間です)
高時給・好条件を引き出す交渉のコツと働き方の設計
監査法人に非常勤として入る際、提示された時給をそのまま受け入れる必要はありません。
シニアやマネージャーとしての実績があれば、十分に交渉の余地があります。
自身の強みと提供価値の棚卸し
単に「監査経験〇年」というだけでなく、自分の具体的な強みを明確に伝えることが高時給獲得の鍵です。
例えば、
「IT監査の経験が豊富である」
「金融業界の監査で主査を長年務めてきた」
「IFRS導入支援の経験がある」
など、他の候補者と差別化できる専門性があれば、時給のベースアップに直結します。
また、面談の際には「どこまで責任を負えるか」を明確にすることも大切です。
「調書の作成だけでなく、後輩スタッフのレビューやクライアント対応等の主査業務も可能です」といった提案ができれば、法人側も高い報酬を出しやすくなります。



あまり面接でガツガツ売り込みすぎても印象はよくありませんが、伝えたい点に関してはしっかり伝えましょう。私は募集していた法人が強みにしている分野に関して、監査経験が豊富であること等をアピールしました。
大手(Big4)と中小監査法人の選び方の違い
高時給を狙うならBig4などの大手監査法人が有利と思われがちですが、実は中小監査法人のほうが柔軟な条件を引き出しやすいケースも多々あります(というかほぼそうです)
大手監査法人はマニュアルや品質管理が厳格であり、非常勤に対しても一定のルールに従った働き方や稼働時間の確保を求める傾向があります。
一方で、中小監査法人は現在進行形で人手不足に悩んでいる法人が多く、即戦力となるシニアやマネージャー層であれば、「週1日からでも構わない」「フルリモート中心でもOK」といった柔軟な対応をしてくれることも多いです。
ご自身の次の目標(独立準備に時間を割きたい等)に合わせて、どの規模の法人がフィットするかを見極めることが重要です。



時給単価を上げたいなら間違いなく中小のほうがいいです。極端な話、めちゃくちゃ時給がいい法人だとBIG4より2倍以上時給が高いなんてこともあります…。
非常勤の案件(求人)はどこで探すべきか
実際に非常勤として働くことを決断した場合、どのように案件を探せばよいのでしょうか。主なルートは以下の3つになります。
知人・元同僚からのリファラル(紹介)
監査法人業界は狭いため、先に独立した先輩や、中小監査法人へ移った元同僚からの紹介で非常勤の契約を結ぶケースが非常に多く存在します。
現場のリアルな雰囲気や、一緒に働くパートナーの人柄などを事前に知ることができるため、入社後のミスマッチが最も少ないのが最大のメリットです。
また、非常勤求人は人気の法人の場合不採用になるリスクもありますが(正規職員よりは)、
紹介の場合は採用される可能性が高く、その辺りのリスクも下げることができます。
監査法人の採用ページからの直接応募
特に中堅・中小監査法人は、自社のホームページで常時非常勤スタッフを募集していることが少なくありません。
気になる法人に直接コンタクトを取ることで熱意が伝わりやすく、またエージェントを通さない分、法人側の採用コストが浮くため、その分を時給に上乗せしてくれることも…あるかもしれません。
会計士業界に詳しいキャリア相談の活用
自分の市場価値(適正な時給相場)が分からない、あるいは複数の法人の条件を客観的に比較検討したい場合は、外部の視点を取り入れるのが確実です。
自分では直接言いにくい時給の交渉や、週の稼働日数の調整なども、専門家を間に挟むことでスムーズに進むことが多々あります。
まとめ:非常勤は逃げではない、戦略的なキャリアの選択肢
監査法人の非常勤という働き方は、間違いなく会計士の大きな魅力の一つです。
決して「逃げ」ではありません(そんな風に思っている方は少ないかもしれませんが)
シニアやマネージャーとして培ってきた高度な監査の専門性を活かしながら、自分自身のキャリアや時間のコントロールをするための最強の手段です。
時給7,000円から10,000円というプロフェッショナルならではの高い報酬を得ながら、週の数日を自分のために確保する。
この環境を手に入れることで、税理士としての独立開業、全く別のビジネスの立ち上げ、あるいは一度立ち止まって心身のリカバリーを図るなど、次なるキャリアの可能性は大きく広がります。
常勤のまま働き続けて限界を迎えてしまう前に、「いざとなれば非常勤としてこれくらいのベース収入と時間が確保できる」という相場観を持っておくだけでも、毎日の業務における心への余裕は全く違ってくるはずです。
もし現在、監査法人での働き方に行き詰まりを感じていたり、今後のキャリア戦略(独立か、転職か、非常勤を挟むか)について漠然とした悩みを抱えていたりする場合は、一人で抱え込まずに、非常勤に強いエージェントにご相談ください。
私も転職エージェントなのですが実は現状は非常勤求人が少ないので…、非常勤に強いこちらのエージェントをおすすめしています、よろしければ相談してみください!
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