・監査法人の激務に疲弊し、転職を考え始めている公認会計士の方
・FASやベンチャーCFOへの転職に興味があるが、実態が分からず不安な方
・年収だけでなく、ワークライフバランスや家族との時間を大切にしたい方
・大手エージェントの言うことをそのまま信じていいのか迷っている方

公認会計士に転職はつきものですが、後悔しない戦略を練ることは超重要です。
・30代で働きながら公認会計士試験合格
・修了考査合格、公認会計士登録済、転職エージェントとしても活動
・SNSフォロワー1万人超アカウントで情報発信中
公認会計士の方ならお分かりになるかと思うのですが、
公認会計士試験に合格、その後BIG4に入ってそのまま定年まで…
という方はかなり少ないですよね?
そう、会計士といえば無限のキャリア、そして転職がつきものです。
ただ、会計士といえど転職活動に関しては素人、失敗する方が本当に多いです。
私が転職支援をしていて話を聞いていると、
「今の職場も転職できたけどイメージと違ってもうやめたい…」
というのは結構聞く話です。
そうならないためにも、今回は会計士が転職失敗で失敗するパターンと、後悔しないキャリア戦略、ということで書いていきます。
公認会計士の転職失敗あるある!よくある後悔パターン
先ほども少し書いたように、
公認会計士試験という最難関の壁を突破し、監査法人での過酷な実務を耐え抜いた優秀な会計士であっても
転職市場では、いとも簡単に失敗し、転職したのにまたすぐ転職…というケースが後を絶ちません。
理由はいくつかありますが、
「監査法人」という実はめちゃくちゃ特殊な組織構造しか経験したことがないと、
その常識が外の世界のビジネスでは通用しないことが多いからです。
まずは、会計士が陥りやすい代表的な転職の失敗パターンを具体的に見ていきましょう。
失敗パターン1:年収につられてFASに転職し、さらなる激務で疲弊する
監査法人からの転職先として最も人気が高く、そして最も短期離職が多いのがFAS(財務アドバイザリー)や各種コンサルティングファームです。
エージェントは声高らかに言います
「監査の知識が活かせますよー!」
「年収が跳ね上がりますよー!」
「それはそれはエキサイティングなM&Aに関われるますよー!」
嘘では、ありません。
確かに給与水準は高く、監査法人時代の不満を一気に解消できるように見えます。
ただこれは一面だけを切り取って話しているだけです。
実態は、
・極めてタイトなスケジュールで動く必要があり、監査法人の期末繁忙期が1年中続いているような状態
なんてことも、よくあります。
年収は上がったものの…
休日に趣味のゲームをする気力すら奪われ、家族と過ごす時間も激減してしまい、
「何のために転職したのか分からない」と心身を壊して結局退職するパターンが非常に多いのが現実です。
失敗パターン2:キラキラしたベンチャーCFOの罠にハマる
「上場準備企業のCFO候補」
「ストックオプションで数億円の夢」
魅力的ですね、うーん羨ましいです(私は当面予定はありませんが)
このフレーズに惹かれ、アーリーからミドルステージのベンチャー企業に飛び込む会計士も多数います。
ここで待ち受けている失敗は、強烈なカルチャーギャップと想像以上の業務量です。
(以下の話は例えです、こういうところもあるよ、という話です)
ベンチャー企業では、監査法人のように整ったシステムや優秀なスタッフが少ないケースがあります。
入社して最初にやらされることが、
・クラウド会計システムへの手入力
・さらには総務や人事の雑務まで…
こんな感じでありとあらゆる裏方業務を一人で回すこともあります。
経営陣はビジネスの推進には長けていても、
管理部門への理解が乏しいことが多く、「会計士なんだから管理業務は全部任せた」と丸投げされるなんてことも…。
こっちも知らないよ!とも言えず(まあ会計関係には詳しいのは事実ですから)
監査法人時代は実地棚卸の立会い等で厳しく指摘していた側から、
現場を走り回って在庫のカウントや帳簿のズレを必死に修正する当事者側に。
上場が計画通りに進めばまだ救いがありますが、
業績悪化でIPOが頓挫すれば、手元のストックオプションはただの紙切れになります。
結果として、給料に見合わない雑務に追われるだけの日々となり、数年で監査法人に出戻りするケースもあります。
失敗パターン3:事業会社の経理に転職し、やりがいを見失う
激務から逃れるために、ワークライフバランスを最優先して大手上場会社の経理部へ転職するパターンです。
確かに残業は減り、カレンダー通りの休みが手に入る確率は格段に上がります。
(経理の方の話を聞いても、働きやすい、しかも楽しい、と言ってる方が多い印象です)
しかし、ここで直面する失敗は「スキルアップの停滞感とマンネリ」です。
上場企業の経理部門は業務が細分化されており、連結会計システムの一部だけを毎月ルーティンで入力し続けるような、歯車の一部になることが多々あります。
また、プロパー社員(新卒からその会社にいる社員)との間に給与や昇進スピードの壁が存在することもあり、
「このままここで何十年も同じ決算作業を繰り返すのか」という強烈な虚無感に襲われます。
激務からは解放されたものの、公認会計士としての専門性を発揮できず、
キャリアの閉塞感から再転職を考える人が後を絶ちません。
(もちろん、経理が天職だった!という方もいますけどね)
失敗パターン4:小規模な税理士法人の「アットホーム」に騙され、昭和のカルチャーと低年収に絶望する
激務の監査法人から逃れたい一心で、
「残業なし」「アットホームな職場」(よく聞きますねえ)
を謳う地場の税理士法人や小規模な会計事務所に飛び込むパターンです。
確かに残業は減るかもしれませんが、ここでも強烈なカルチャーショックを受けるかもしれません。
最新のとんでもシステムやペーパーレス化が進んでいた監査法人とは打って変わり、
紙の領収書の山を手入力するアナログな記帳代行や、旧態依然とした昭和の人間関係に悩まされるケースが多々あります。
また、年収も監査法人時代からダウンすることが多く、
「これなら監査法人で耐えていた方がマシだった」と後悔し、
すぐに別の職場を探し始める、そんな会計士もいます。
失敗パターン5:無計画に「独立・非常勤」へ移行し、不安定な収入に精神を病む
これは転職とは少し違うかもしれませんが、
監査法人を辞めれば、公認会計士の肩書きだけで仕事が舞い込み、
自由なフリーランス生活が待っていると勘違いしてしまうパターンです。
会計士ならあこがれますよね、独立。
(まあ独立の細かい話はいずれしようと思います、私も失敗しています)
エージェント等の「非常勤だけで年収1000万!」といった極端な成功例を真に受け、
確固たるクライアント基盤や営業スキルがないまま辞表を出してしまうと、一気にキャッシュフローがショートします。
クライアントについて何も考えずに独立をすると、結局単価の安い下請け的な作業ばかりを請け負う羽目になり、
収入が不安定な恐怖から土日も休めず、求めていたはずの「ワークライフバランス」とはかけ離れたものになってしまいます。
独立や非常勤という生き方は素晴らしい選択肢ですが、
社会保険料の負担増や営業のリアルを知らないまま、無計画に飛び出すのは最も危険な失敗パターンです。

ちなみに、非常勤だけ(特に非常勤監査だけ)で年収1000万が可能か?という話はよく聞かれますが、私は可能だと考えています。ただ、アサインが何日は入れるかがかなり法人によるので、もしかしたら複数掛け持ち(できるなら)する必要があるかもしれません。
なぜ公認会計士は転職で失敗してしまうのか?その根本原因
優秀なはずの会計士が、なぜこれほどまでにミスマッチを起こしてしまうのでしょうか。
その背景には、会計士ならではの視野の狭さと、転職市場の構造的な問題が潜んでいます。
自分の「譲れない軸」が不明確なまま動いてしまう
最も多い原因が、転職の軸がブレていることです。
例えば、「インチャージが辛い」「調書レビューのプレッシャーから逃げたい」という現状への不満だけで動いてしまうと、
エージェントが提示する条件の良い求人(に見える求人)に簡単に流されてしまいます。
・定時で帰って子どもとの時間を確保したいのか
・将来は独立して自分でビジネスを持ちたいのか
この優先順位をつけずに「なんとなーく良さそう」で企業を選んでしまうことが、
入社後のとんでもない後悔を生み出してしまいます。
大手転職エージェントの甘い言葉を鵜呑みにしてしまう
転職エージェントのビジネスモデルは、求職者を企業に入社させることで、年収の約3~4割を紹介手数料として受け取る仕組みです。
(最近は物価高で上昇傾向です)
ぶっちゃけてしまうと、彼らにとっては「年収が高い求人(FASやコンサル)」に「一刻も早く」入社させることが最大の利益になります。
言い方悪いですけど正直入ってさえくれればいいんです。
そのため、エージェントはFASの過酷な労働環境や、ベンチャー企業の上場頓挫リスクといったネガティブな情報を積極的に開示しません。
「公認会計士の資格があればどこでも通用しますよ」「今すぐ動かないと良い求人がなくなります」と急かされ、
十分な業界研究やリアルな実態のヒアリングができないまま、内定承諾書にサインしてしまうのです。

とにかく急かしてくるイメージがあります。まあ時期的に早く動いたほうが、という局面はありますが、「大量の応募を短期間でさせる」みたいな方法は、正直求職者の方のことを考えていないなあ…と同じエージェントとして感じています。
自分の「市場価値」と「実務スキルのズレ」を認識していない
監査法人の看板を背負っていると、自分がビジネスの最前線で何でもできるような錯覚に陥ることがあります。
しかし、監査はあくまで「過去の数字が正しいかを確認する」作業であり、ゼロからビジネスを生み出したり、組織の実務的な運用を回したりするスキルとは全く別物です。
この「評価する側」と「手を動かして作る側」のギャップを甘く見ていると、
転職先で、会計士なのにこんなこともできないの?と冷ややかな目で見られ、強烈な挫折を味わうことになるかもしれません。
会計士の方の多くは「監査しかやったことない」という方が多いです。
どこに転職するかにもよりますが、新たに全く違う畑の業務を覚える、という覚悟をしっかり持ってくことが重要です。
転職で失敗しない・後悔しないための「3つの絶対ルール」
では、こうした失敗を回避し、公認会計士としての強みを活かしながら理想のキャリアを築くにはどうすればいいのでしょうか。
絶対に守るべき3つのルールをお伝えします。
ルール1:転職の軸を「お金」ではなく「理想のライフスタイル」から逆算する
これが最も重要です。転職活動のスタート地点は、求人票を眺めることではなく、
自分が「どういう毎日を送りたいのか」を徹底的に言語化することです。
例えば、ワークライフバランスを重視するのであれば
朝は子供を保育園まで送って自宅で仕事をしたい…
毎日18時には就業し、夕飯前には家に着きたい…
休日は趣味のテニスをして運動習慣を維持したい…
そうした「絶対に譲れない日常の条件」を先に決めるのです。
そのライフスタイルを実現するためには、
フルリモートが可能な会社なのか、フレックスタイム制が本当に機能している組織なのか、あるいは独立という道を選ぶべきなのかが自然と絞られてきます。
この場合はお金やポジションといった「見栄」を捨て、自分の心と体の健康を最優先にする軸をブレさせないことが必要です。
「ワークライフバランス重視派」「キャリア重視派」大きく分けて二つのパターンがあるかと思いますが、どちらにせよ、まずはどんな日常を送りたいか、それをイメージしましょう。

ちなみに私は圧倒的ワークライフバランス重視派だったので、結果独立という選択になりました
ルール2:求人票ではなく「生の声」と「裏事情」を取りに行く
企業のホームページやエージェントが持ってくる求人票には、当然良いことしか書いてありません。
「アットホームな社風」「裁量権が大きい」といった耳触りの良い言葉の裏には、何かあるかもしれません(ないかもしれませんが)
失敗を回避するためには、その会社にいる人、あるいは過去に在籍していた人の「生の声」を取りに行く努力が不可欠です。
(その企業としっかり向き合っている転職エージェントでも「生の声」は入手可能です)
SNSを活用して実際にその業界で働いている方にDMで実態を聞いてみたり、
機会があればカジュアル面談の場で「御社に入社して最も苦労した業務は何ですか?」「繁忙期のリアルな退社時間は何時ですか?」と、踏み込んだ逆質問を投げかけるのもいいでしょう。
ここで回答を濁すような企業は、入社後に後悔するかもしれません。
ルール3:転職エージェントは「大手=会計士の事を理解している」ではない
他の記事でも何度も言っていますが、
大手転職エージェントだから公認会計士の転職支援もばっちり安心!ということは決してありません。
・会計士のキャリアについて深く理解していない
・業界知識が浅い
・とりあえず給料が高いコンサル等をやたら勧めてくる
エージェント業界内ではあるあるかと思います。
私は転職エージェントですが、転職経験もありその際は実は大手エージェントも使ったことがあります。
その担当者の方は、「短答式…?修了考査…?」みたいな感じで
資格としての公認会計士、は認識しているけど内容は全く理解していない状況でした。
まあ会計士登録までのフローや監査実務まで理解している担当者は普通のエージェントにはいませんから、しょうがないといえばしょうがないのかもしれませんが…
やっぱり会計士のことをしっかりを知っているエージェントにお願いしたいですよね。
【重要】「転職」以外の選択肢も視野に入れる(最強の防衛策)
監査法人の激務から逃れるための方法は、
「別の会社に正社員として転職する」ことだけではありません。
公認会計士の資格の本当の強みは、組織に依存せずに生きていける、という手段をとれることだと思っています。
(エージェント的には正社員転職のほうが助かるんですけどね)
正社員という縛りを捨てた、独立・非常勤という選択
独立を見据えた、もしくは独立をしている方に人気なのが非常勤という働き方です。
いきなりどこかの企業にフルコミットするのではなく、「非常勤監査」や「業務委託」という働き方を挟み、
自身のスキルや空いた時間で自身のビジネスを磨くことができます。
週に2〜3日だけ非常勤として監査法人や中小の事務所を手伝うだけで、
生活していくには十分な収入(時給相場では現在6000円~1万円程度)を得ることができます。
マイクロ法人×個人事業主の「二刀流」で賢く生きる
さらに一歩進んだ戦略として、個人事業主として非常勤やコンサル案件を受けつつ、
自分自身のビジネス(ブログ運営や小規模な事業など)を「マイクロ法人(小さな会社)」として立ち上げるという手法があります。
この二刀流の最大のメリットは、社会保険料や税金を合法的に極限まで最適化できることです。
監査法人で高い給料をもらって多額の税金と社会保険料を天引きされるよりも、稼ぐ金額自体は少し下がっても、手取り額を最大化し、かつ圧倒的な自由な時間を手に入れる。
こうした「知っている人だけが得をする」スキームを構築できるのも、税務やビジネスの構造に明るい公認会計士ならではの特権です。
まとめ:失敗を恐れず、まずは正しい「現状把握」から
監査法人から外の世界へ飛び出すことは、誰にとっても勇気がいることです。
しかし、「失敗したらどうしよう」「今の安定を捨てるのが怖い」と立ち止まり、心身をすり減らし続けることこそが、人生における最大の失敗になりかねません。
転職で失敗する人の大半は、事前のリサーチ不足、自分自身のキャリア分析が甘いことが原因です。
逆に言えば、正しい情報とフラットな視点さえあれば、公認会計士の転職・独立は決して怖くありません。
今の悩みを、そのまま誰かにぶつけてみませんか?
もしあなたが今、インチャージの重圧に押しつぶされそうになっていたり、
大手の転職エージェントから急かされて迷っていたりするなら、まずは一度立ち止まってください。
そして、利害関係のない第三者に、そのリアルな悩みをそのままぶつけてみてください。
私自身も、監査法人に限界を感じ、キャリアに迷い、そして自分なりの働き方(非常勤や独立を含む多様な選択肢)を模索してきた経験があります。
「転職すべきか、今の法人に残るべきか」
「大手エージェントが勧めてくるこの求人は本当に大丈夫か」
「とりあえず今の愚痴を聞いてほしい」
私自身の転職エージェントですが、同じ会計士ですから他にも稼ぎ口はたくさんあります。
なので無理に求人を押し付けたり、転職を急かしたりすることは一切ありません(別に食べていけますので)。
趣味でやっているようなところもあるので、同じ会計士としての目線で、あなたが後悔しないためのキャリア戦略を一緒に考えます。
今の環境を変えたいと少しでも感じている方は、ぜひ以下のリンクからお気軽にご相談ください。
なたの理想のライフスタイルを取り戻すための一歩を、全力でサポートします。
(DMにキャリア相談希望、とご記載ください!)

