この記事は以下のような方におススメです。
・経営実務の具体的な勉強方法が知りたい方
こんにちは！とむやむくんです。
修了考査と言えばご存じの通り、公認会計士登録するための最後の砦、最後の試験。
その中で最もとっつきにくい（と私は感じた）科目が、経営に関する理論及び実務、いわゆる「経営実務」です。
特に理論。
何を言ってるんですか…？
という箇所が多くどこを暗記したらもいいかわからず、
かなり苦労しました。
①理論全範囲の網羅はほぼ不可能
②計算は頻出論点を完璧にする
③過去問、答練箇所を中心にした対策が最重要
これから紹介する勉強方法は私が実際に試してこれは効果があったな、と思うものをまとめたものです。
あくまでも一つの勉強法として参考になれば幸いです。
（一応今回は修了考査まである程度時間がある方向けに書いています）
☆この記事の信頼性について
筆者は実際に修了考査を受験、一発合格しており、合格者として経営実務の勉強法を発信しています。
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経営実務の勉強方法：基本方針
修了考査の受験案内には以下の通り記載されています。
ビジネスに関する専門知識及び法令による企業に対する規制に関する専門知識を修得しているかどうか、並びにこれらの各専門知識を活用した公認会計士が行う業務への対応能力を修得しているかどうかの確認を行うことを目的に出題します。なお、監査に関するＩＴの理論及び実務は「監査に関する理論及び実務」で出題します。
〇出題に関する基準・出題項目等
財務分析を中心とした経営分析の理論と実務
企業価値評価の理論と実務
企業におけるリスク管理、コーポレートガバナンスの理論
コンピュータに関する理論、ＩＴの基礎知識と企業におけるＩＴ環境
ＩＴのリスク評価及び情報処理統制・ＩＴ全般統制を含む経営情報システム全般に関する理論と実務
金融商品取引法・会社法等の企業に関する規制、サステナビリティ情報開示 等
日本公認会計士協会「修了考査について」より抜粋
ふーん…
という感じですが、ITがやたら出てきてよくわかりませんよね。
公認会計士試験の論文で経営学を選択した方であれば、少し試験範囲がかぶっていますが
修了考査独特の論点も多くあり、ほとんどの方が初見になると思います。
試験範囲はそこまで広くない（テキスト的には）のですが、
計算、特に理論は細かい論点も多く、全て暗記は厳しいです。
まして大半の方は働きながらの受験になるわけですから、時間は有限。
まず全ての範囲を徹底的に対策することはコストパフォーマンスが悪すぎる、ということは念頭に置いておきましょう。
経営実務の勉強法：計算理論共通
さて、全ての範囲を徹底的に潰すのが難しいのはご理解いただいたと思いますので、
具体的な勉強法について紹介していきます。
まずは計算・理論に共通する勉強方法として
・答練対策
・予備校の利用
それぞれについて解説していきます。
（なお、他科目とも重複する箇所が多いことはご了承ください）
過去問対策
修了考査のどの科目にも言えることですが、
過去問対策と答練対策は必ず必要です。
会計士試験と違い、入念な試験対策に割く時間がない中、
大半の方が対策してくるのがやはり過去問と答練だからです。
そんな過去問対策ですが、私の場合は
まず『理論』については
予備校で配布された過去3年間分（＋1年分）
については、全てテキストの該当箇所にマークをし、対策をしました。
＋1年分、とあるのは通常予備校で配られるのは3年分なのですが（TACはそうでした）
私の場合1年間都合で受験することができなかったので、その時にもらった過去問が余計に1年分あったためです。
次に『計算』については
全て解き直し、定期的に反復していました。
と、いうのも
経営実務は毎年出題形式が似ている部分が多くあり、過去問演習は本試験にかなり有効だからです。
（まあ私が受けた年度は珍しく出題形式少し変わっていましたが、取るべき所は同じでしたし）
答練対策
答練に関してですが
私は答練対策がかなり肝になってくるかな、と思う所がありましたらから
1年前の答練も入手し、対策を行っていました。
TAC、CPA両方とも入手していたのですが、
さすがに時間が足りなく、CPAの方は手を付けられませんでした。
TACの答練に関して、受験年、受験前年の答練を回していました。
（具体的に言えば受験できなかった年の分もあったので、合計3年分答練を回すことに…大変でした）
さて、『理論』については先ほど触れたように
答練箇所だけは反復して学習しました。
経営実務の答練は予備校によって少し差があり、
どちらかといえばTACは暗記したものを書かせる系、CPAは現場思考型。
私はTACでしたが、
いやそんな細かい所知らないよ！という箇所がめちゃくちゃでました。
（まあみんなできていませんでしたが）
ただ一応そこが重要なのかな…ということで後で抑えるようにはしていました。
『計算』についてですが、
税務実務と同じようにひたすら解き直しました。
公式を暗記した気になっていても、実際に手を動かしてみると全然できない…なんてことはあるあるです。
毎回電卓を打ったりはしていませんが、可能な限り反復するようにしました。
予備校の利用
予備校については私は利用すべきだと考えています。
大半の方が利用していますし、何と言ってもやはり費用対効果は高いと思います。
補習所のテキストから対策…となると、やはりかなり厳しかったです（私は）
監査法人勤務の方の多くは、予備校代も補填してくれる場合があるでしょうから、通わない手はありません。
（どこかで記事も書こうかとは思っていますが、体感ではCPAとTACが多く、CPAが一番多い印象です。）
さて、経営実務における予備校の利用についてですが（私はTACでした）
私は理論の講義は聞いていません（ごめんなさい）
1・2回分は聞いていたのですが、正直私にはあまり合わず…（TACさんごめんなさい）
テキスト自分で読めばいいのでは？と思ってしまったので
講義は聞かず、それ以外のテキスト、問題集、答練等を大いに利用していました。
計算に関しては全て視聴し、重要箇所などもお話ししてくれましたので全てチェック、講師の方のコメントも可能な限りメモしました。
経営実務の勉強法：計算
さて、それでは経営実務計算の時期別の勉強法について触れていきます。
初期
まずは講義を聞きました。
そうすると、公式（財務分析や企業価値分析）に関しては徹底的に抑えろ、とのことでしたから
初期は1週間に2回程度は反復して学習するようにしました。
そして次に前年度の答練へ挑戦。
もちろんできませんが、出題箇所をテキストに転記し、重要箇所がテキストですぐに確認できるようにしました。
当年度の答練も同じように取り組みました。
テキスト、答練を含めて1週間～2週間で1周できるようなスケジュールを組み、ひたすら反復していました。
直前期
経営実務に関しては直前期でも基本的に勉強方法は変わりませんでした。
ただ、公式だけは試験直前まで呪文のように暗記していました。
経営実務の勉強法：理論
次に、経営実務理論の時期別の勉強法について触れていきます。
初期
理論に関しては先ほども書いたように講義を視聴しなかったので、
答練出題箇所、過去問出題箇所をひたすらテキストに転記しました。
そしてそこを中心に反復読み込み、こちらも1週間に1周はするようにしていました。
一応テキストに重要度ランクは振られていたので、
直前期
経営実務に関しては直前期でも基本的に勉強方法は変わりませんでした。
経営実務所感
本当に理論がとっつきにくい。
そして暗記が捗らない。
計算で安定して点数を稼いでおかないと、足切り全然あるレベルだと私は感じました（答練解いた感じでは）
ただ、試験ではそこまで暗記掃き出しの出題はなく、
現場思考型の問題が多い印象です。
なので対策しなさすぎは問題ですが、そこまで気を張らなくてもよかったのかな、という印象です。
計算の頻出論点は、絶対落とせませんからそこの気合いは必要です。
さいごに
経営実務の勉強法について書いてきました。
ちなみに本試験の手応え的には
出題形式は少し変わったものの、
計算は取れる箇所を取れば大丈夫。
理論は勉強した意味あったのかな、まあなんとかなったか。
という感じでした。
経営実務は配点がそこまで高くはないですが、
足切り、なんてことにはならないように、それなりにしっかり対策はしましょう。
大変だとは思いますが、会計登録まであと少し！頑張りましょう！
