・短答式試験合格者採用(短答合格者採用)について知りたい
・監査法人の短答合格者採用の状況について知りたい
こんにちは!とむやむくんです。
公認会計士試験の1次試験、短答式を突破し方を対象に実施される採用制度、短答式試験合格者採用(短答合格者採用)。
短答合格者採用という名前としては聞いたことがある、いやそんな制度知らなかった。
そんな方たちのために今回は短答式試験合格者採用について説明します。
結論から言いますと、短答式試験合格者採用(短答合格者採用)はかなりおすすめです。
☆この記事の信頼性について
筆者は公認会計士試験に合格し、実際に働いているため、短答式試験合格者採用の方と接する機会も多く、信頼できる情報を提供しています。
※情報は常に変化していきますので最新の情報は必ず入手するようにしてください。
短答式試験合格者採用(短答合格者採用)はどんな制度?
短答式試験合格者採用(短答合格者採用)という名前だけあって
当然、短答式試験(公認会計士試験の一次試験)に合格した方の採用になります。
内容としては
・残業がないことが多い
・試験前にまとまった休みが取れたりする(1~2ヶ月)
論文士試験合格を見据えていることは法人側も把握しており、
合格してもらって引き続き法人で働いてほしいという思いがありますから、
上に書いたように環境的には恵まれています。
短答式試験合格者採用(短答合格者採用)のメリット
短答式試験合格者採用は公認会計士試験合格を目指す方に取っては、かなり魅力的な制度です。
ここではメリットについて解説します。
・監査のイメージをつかむことができる
・稼げる
・予備校代の費用を負担してくれる
実務経験を積むことができる
公認会計士として登録するには実務経験を3年以上積まなくてはなりません。
(正確には修了考査に合格する必要もあります)
そのため、この実務経験を本来であれば合格後してからさらに3年積まなければならないのですが、
短答式試験合格者採用で働いていると、この実務経験3年を合格前から早く積むことができます。
監査のイメージをつかむことができる
公認会計士の勉強をしていると、
実証手続き?運用評価手続き?イメージが全く沸かない!
みたいに、特に監査論の勉強ではイメージが付きにくく、内容が漠然としているものが多いと思いますが、
実際に監査法人で働くことでその内容を実際に体験することができ、否が応でも頭に刷り込むことができます。
稼げる
経済的理由で働かなければならない方は、現職をお持ちだとは思いますが
働きながら公認会計士を目指す環境としてはこれ以上の所はありません。
現在の職場にいるよりもメリットが多く、短答式試験合格者採用で働いた方がいいかもしれません。
予備校代の費用を負担してくれる
公認会計士の予備校代は安くても30万円はします(高いですよね…)
ですが短答式試験合格者採用で雇われた場合、
この数十万円する予備校代を法人が負担してくれる場合が多いです。
これは嬉しいですよね。
試験休暇がある
本来であれば働きながら公認会計士を目指す場合、
試験前に休みが取れたとしても有給で2,3日が限界でしょう。
ですが、短答式試験合格者採用の場合は、
法人として公認会計士試験合格を後押ししてくれますので、
1~3ヶ月程度の試験休暇をくれることが多いです。
私がいた職場でも、論文式試験前になると数か月間休みに入る方が結構いました。
それで浮いてしまう、ということも全然なく、試験頑張ってくださいね!という感じで
みんなで応援しているような雰囲気ですから、安心して休みに入ることができます。
短答式試験合格者採用(短答合格者採用)のデメリット
メリットの多い短答式試験合格者採用ですが、もちろんデメリットもあります。
・ほとんどは契約社員。そして給料も低め。
・倍率が高めそれぞれ紹介していきます。
受かった気になってしまい、モチベーションが下がる
受かる前は
「あの素敵なオフィスに勤める!」「監査法人の一員になる!」
みたいなモチベーションがあると思うのですが、それは満たされてしまいます。
反骨精神みたいなものが削がれてしまう可能性はあります。
ほとんどは契約社員。そして給料も低め。
ほとんどの法人は契約社員という形での契約になり1~2年の更新となりますから
継続的に働きたい方は難しいかもしれません(中には正社員の所もあります)
ただし、合格後は正社員として採用されることや
給料が低いとは言っても公認会計士と比較して、ということですから
普通の社会人並みにはもらうことはできます。
倍率が高め
働きながら公認会計士合格を目指せるということで、
メリットがかなり多いことはわかっていただけたかと思います。
そうです…多くの人がそう思います。
なので、公表はされていませんが、一般的には高倍率になる傾向があるようです。
ですがそれでも短答式試験合格者、と限定されていれば、そもそも突破者が少ないですから
あくまでも論文式試験合格者よりは大変、というくらいの間隔かもしれません。
BIG4(新日本、トーマツ、あずさ、PwC)の採用状況
短答式試験合格者採用(短答合格者採用)は実は、ほとんどの法人が行っております。
ここでBIG4の短答式試験合格者採用の状況についてまとめていきます。
※各法人とも必ず最新の情報は確認するようにしてください
EY新日本有限責任監査法人「監査トレーニー」
内容 | |
雇用形態 | 正社員 |
応募資格 | ・4年制大学卒業以上 ・日商簿記2級程度の会計知識 |
勤務地 | 東京事務所 |
選考フロー | 書類選考→面接複数回実施予定 |
勤務時間 | 9:30~17:30 |
残業 | 公認会計士試験に合格するまでは、原則なし |
業務内容 | 監査業務全般 |
特記事項 | ・試験休暇制度(~最大2カ月)休暇の一部を有給休暇として消化可能 ・予備校の学費の6割補助 ・試験合格時のお祝い金支給 ※学費補助と祝い金で実質ゼロ円で会計士試験に挑戦可能 |
EY新日本有限責任監査法人では監査トレーニー、という名称で募集を行っています。
こちらは私が調べた中では数少ない「短答式試験合格者でなくても応募可能」となっています。
(まあ、短答合格者の方が採用はされやすいとは思いますが…)
更に言えば、他の求人ではほとんどが契約社員ですが、監査トレーニーは正社員としての募集となっています。
求人の探し方は上記のリンクから、
Job Search→監査事業部→監査トレーニー
で閲覧することが可能です。
有限責任監査法人トーマツ「ジュニアスタッフ」
内容 | |
雇用形態 | 有期契約職員(フルタイム) ※雇用期間中に論文式試験に合格した場合は無期雇用契約を締結 |
対象者 | 公認会計士試験 短答式試験の免除資格のある方 (論文式試験の科目合格の有無は問わない) |
勤務地 | 東京事務所 |
選考フロー | 書類選考及び面接(1回) |
勤務時間 | 9:30~17:30(休憩1時間) |
業務内容 | 監査業務 |
特記事項 | ・ジュニアスタッフ採用説明会への参加必須 ・試験休暇(約3か月)あり |
有限責任監査法人トーマツでは「ジュニアスタッフ」という名称で短答式試験合格者採用を実施しています。
応募に当たっては説明会への参加が必須だったり、基本的に有期雇用での契約になる点で
EY新日本有限責任監査法人とは違いがあります。
募集情報は上記リンクの採用情報、から見ることができます。
KPMG有限責任あずさ監査法人
現状募集無し
ただし、随時情報は更新されるため、こまめに採用ページを確認しておきましょう。
PwCJAPAN有限責任監査法人
現状募集無し
ただし、随時情報は更新されるため、こまめに採用ページを確認しておきましょう。
準大手・中小の採用状況
大手BIG4だけでなく、準大手や中小監査法人でも短答式試験合格者採用(短答合格者採用)は行っています。
以下いくつかご紹介いたします。
太陽有限責任監査法人
太陽有限責任監査法人中途採用「公認会計士合格を目指している方」
内容 | |
雇用形態 | 正職員 |
対象者 | 公認会計士試験短答式試験合格経験 簿記の知識、資格(例:日商簿記2級以上)など |
勤務地 | 東京事務所、その他地区事務所 |
選考フロー | ①Web説明会 ②書類選考 ③面接(対面式) ④成績確認 ⑤最終合否 |
勤務時間 | 9:30~17:30(休憩1時間) |
業務内容 | 監査業務 |
特記事項 | ・Web説明会参加が書類選考への応募の必須要件 |
太陽有限責任監査法人でも、
論文式試験合格を目指して勉強を継続することを希望される方を対象とした、
いわゆる短答式試験合格者採用を行っています。
こちらについては短答式試験合格者に限らず、簿記等の知識がある方を幅広く募集しています。
しかも正社員です。
(当然公認会計士試験合格を目指す前提ですが)
幅広く募集していることから、やはり短答合格をしている方のほうが採用されやすいでしょう。
他準大手・中小監査法人
こちらはたくさんあるので調べることが難しいですが、
短答式試験合格者採用(短答合格者採用)については中小や準大手でも結構な数の求人があります。
中には正社員での募集をしているところもありますし、かなりいい待遇の所もあります。
BIG4のブランドにこだわらなければもしかしたらこちらの方が待遇がいいのでは?
と個人的には調べていて思いました。
短答式試験合格者採用(短答合格者採用)内定のコツ
働きながら目指すことができるということで倍率が高くなりがちな短答式試験合格者採用ですが、
それではどうのようにすれば内定の確立を高めることができるのか?紹介します。
複数の監査法人に応募する
絶対にこの法人の短答式試験合格者採用がいい!
というのだと少し内定は難しいかもしれません。
繰り返しになりますが、倍率が高めになる傾向があるので
複数の監査法人を併願で応募するほうが内定の可能性を単純に上げることができます。
法人にもよりますが、公認会計士に合格したら別の法人に移ってもいい、というところもあります。
随時求人情報をチェックする
論文式試験合格者採用と違い、短答式試験合格者採用はあまり大々的に募集はされません。
募集開始時期もかなり不定期ですので、目当ての法人があれば随時チェックするようにしましょう。
後で解説しますが、転職エージェントを利用していると一括で求人情報が検索できるので見逃すリスクを減らすことができます。
しっかりと面接対策をおこなう
簡単な筆記試験や適性試験がある場合もありますが、
多くの場合は面接の結果が合否に直結します。
そのため、面接対策はかなりしっかり行うべきです。
再度の紹介になってしまいますが、転職エージェントを利用していると面接対策をしっかりしてくれますし、
履歴書・職務経歴書・エントリーシートの添削もかなり細かくやってくれるのでおおすすめです。
短答式試験合格者採用の求人の調べ方
さて、これまで短答式試験合格者採用(短答合格者採用)内容ををご紹介しましたが、
いかがでしたでしょうか、応募したくなりましたか?
ではどのように求人情報を調べるのがいいのでしょうか。
実際に各監査法人のHPにアクセスして随時チェックする、というのが確実な手段かもしれません。
が、普通に面倒です。
先ほど書いたように、複数の監査法人の併願が必要なことや、求人の見逃しのリスクもあります。
なので私がおススメなのは、短答合格者採用(監査トレーニー)向けの求人を多く扱っている転職エージェントを使って情報収集をすることです。
転職エージェントを使うことで
・万全の面接対策
・履歴書、職務経歴書、エントリーシートの添削
・キャリア相談
・法人側との諸々の調整(給料・働き方など)
これらをすべて『無料』で行ってくれます。
(費用は採用する法人側から徴収する仕組みです)
短答式試験合格者採用に強く私が使っていたのはヒュープロです。
専属のエージェントさんが親身にフォローしてくれます、繰り返しになりますが全て無料です。
求人情報をチェックするだけでも普通に便利ですので、ぜひ登録してみてください。
勉強法『全科目に有効なテクニックとは?』
試験に落ち続け試行錯誤を続けた結果見つけた勉強法があります。
これを実践したところわずか半年で短答式試験に合格できました
こちらで無料で公開していますので是非ご覧ください。
また、合格体験記、ネットの情報に騙されない本当におすすめの予備校、社会人のスケジュールについても公開中です。