勉強のモチベーションが消えた会計士受験生へ。合格者の乗り越え方

・公認会計士試験の勉強中でモチベーションが低下している方
・長期間の勉強に疲れてしまい、正しいリフレッシュ方法を知りたい方
・実際の合格者がどのようにモチベーションを維持したのかリアルな声を知りたい方
・修了考査に向けて再び学習意欲を高めたい若手会計士の方


公認会計士試験の勉強、めちゃくちゃ大変でモチベーションが続かない…私もそうでした
・30代で働きながら公認会計士試験合格
・修了考査合格、公認会計士登録済、転職支援も実施中
・SNSフォロワー1万人超アカウントで情報発信中
会計士試験はご存じの通り超難関試験。
とんでもない勉強量を長期間にわたって続ける必要があります。
勉強法と同じくらい、モチベーション管理、これは重要です。
(なんなら勉強法より重要です、続けていればいつか受かるのですから)
現役公認会計士として多くの合格体験記を収集し、また多くの受験生から相談を受けてきた経験から
今回は公認会計士試験のモチベーション維持法ということで書いていきます。
公認会計士試験における「モチベーション」の残酷な現実
公認会計士試験は、数ある国家資格の中でもトップクラスの難易度と圧倒的な学習期間を誇ります。
1日数時間、専念生であれば1日10時間以上の勉強を、短くても2年、長ければ数年にわたって継続しなければなりません。
そのような極限の環境下において、
「最初から最後までモチベーションが常に高かった」
そんな受験生は一人も存在しません。
まずは、なぜモチベーションが低下してしまうのか、そして合格者たちがいかにしてそのモチベーションの減少、を乗り越えてきたのか、その現実と向き合うところから始めましょう。
なぜモチベーションは必ず低下するのか?長丁場がもたらす落とし穴
人間の脳は、長期間にわたって同じ緊張感を維持できるようにはそもそも作られていません。
特に公認会計士試験のように、ゴール(本試験)が数ヶ月から何年も先にある場合、
日々の学習の成果が目に見えにくく、脳が「達成感」という報酬を受け取れない状態が長く続きます。
最初の1ヶ月は新しい知識を吸収する喜びや、「絶対に合格するぞ」という強い熱意で机に向かうことができますが、
テキストの回転が2周目、3周目に入り、答練で思うような点数が取れない現実に直面すると、当初の熱意は急激に冷え込んでいきます。
この「理想と現実のギャップ」こそが、モチベーションを削り取る最大の要因です。
体験記から読み解く、合格者たちも陥った「モチベーションの減少」
当ブログで独自に収集した多数の合格体験記を分析すると、
最終的に合格を勝ち取った優秀な受験生であっても、途中でひどいスランプに陥ったり、
勉強机に向かうことすら苦痛に感じたりした時期が必ず存在していることがわかります。
必ずです、絶対一度はそんな状況になっています。
なので彼らは「モチベーションが下がらない特別な精神力を持っていた」わけではありません。
彼らが優れていたのは、モチベーションが下がってしまった原因を冷静に分析し、
環境や勉強法を工夫することで「モチベーションに依存せずに勉強を継続できる仕組み」を構築していた点にあります。
次章からは、その具体的な原因と対策を深掘りしていきます。
モチベーション低下の3大要因と、合格者が語る「リアルな壁」
公認会計士試験の学習において、受験生のモチベーションを奪う壁は大きく分けて3つ存在します。
合格体験記のリアルな声を引用しながら、その実態を解き明かします。
その1「すべてを完璧にしたい」完璧主義という名の沼
真面目で優秀な受験生ほど陥りやすいのが、
「テキストに載っている論点は、AランクからCランクまで、さらにその趣旨まで完全に理解しなければ気が済まない」という完璧主義の沼です。
公認会計士試験の出題範囲はあまりにも膨大であり、すべてを完璧に網羅しようとすると、必ずどこかで学習スケジュールが破綻します。
「今日も計画通りに進まなかった」
「これだけ時間をかけたのにまだこのページか」
という自己嫌悪が積み重なると、テキストを開くこと自体が心理的な重荷となり、激しいモチベーションの低下を引き起こします。
実際に合格者たちも、この完璧主義の危険性に警鐘を鳴らしています。
このように、合格者は総じてどこかのタイミングで「すべてを完璧にすることは不可能だ」と割り切り、
「捨てる勇気」を持つことでこの沼から抜け出しています。
完璧主義を捨てて合格ラインを現実的な位置に再設定することが、メンタルを安定させるための第一歩となります。


どれだけ早くこの「捨てる勇気」を持てるかどうかで合格までの年数は全然違います。私自身、かなり固執してしまったため、受験期間がとんでもなく長くなってしまいました。
その2 物理的なハードルと「机に向かうまでの憂鬱」
モチベーションが低下している時期は、
「さあ勉強を始めよう」と思ってから実際に机に向かい、テキストを開くまでの「初動の心理的ハードル」が異常に高くなります。
公認会計士試験のテキストや問題集は非常に分厚く、重たいものが大半です。
自習室に行くために大量の重い教材をカバンに詰め込む作業や、机の上に何冊もテキストを広げる作業そのものが「憂鬱さ」を引き起こし、
これらが勉強の先延ばしの原因となります。
この物理的なハードルがいかにモチベーションに悪影響を及ぼすかに気づき、劇的な改善を図った合格者の声を見てみましょう。
この合格者のように、教材を電子化してiPad一台にまとめるという工夫は、単なる荷物の軽量化にとどまりません。
「カバンにiPadと電卓を入れるだけ」という極限まで身軽な状態を作ることで、
自習室に向かうという行動への心理的抵抗をなくし、
モチベーションが低い日でもスムーズに学習をスタートさせるための極めて有効なハックと言えます。
その3 成長が実感できない長すぎる停滞期(スランプ)
財務会計論の計算問題や、管理会計論の応用論点などにおいて、
いくら例題を繰り返し解いても、答練の初見問題になると全く歯が立たない時期が必ず訪れます。
問題集完璧!よしじゃあ答練を…
で撃沈した方はかなりいらっしゃると思います。
「毎日これだけ机に向かって、やってもやっても点数が伸びない」という長すぎる停滞期は、
受験生の自信を根こそぎ奪い去り、モチベーションを著しく低下させます。
このようなスランプ期においては、自分の成長を別の形で可視化する工夫が必要になってきます。
短答式合格体験記から学ぶ!最強のモチベーション維持・回復メソッド
前章では、公認会計士試験という長丁場においてモチベーションが下がる根本的な原因について解説しました。
ここからは、当ブログに寄せられた多数の合格体験記を紐解き、過酷な学習期間を乗り越えた合格者たちが実際に取り入れていたモチベーション維持・回復の具体的なメソッドを紹介します。
精神論ではなく、学習効率の向上とメンタルケアを両立させる極めて実用的な手法ばかりですので、ぜひ今日からの学習に取り入れてみてください。
「情報の一元化」による成長と達成感の可視化
多くの合格者が口を揃えて「最もやってよかった」と推奨している学習法が、テキストへの「情報の一元化」です。
これは学習効率を極限まで高めるための王道の手法ですが、実はモチベーション維持という観点においても非常に強力な効果を発揮します。
モチベーションが低下する大きな原因の一つは、
「自分が前に進んでいる感覚(成長実感)が得られないこと」です。
情報の一元化は、この成長実感を物理的に可視化してくれます。
実際の合格体験記には、以下のように非常に具体的で実践的な一元化の手法が記されています。
・情報の一元化と直前期の企業コンサマ が最もよかったです。短問のひっかけや不安なとこを書き込む作業はかなりめんどくさかったですが、ひっかけ対策に有効でした。この一元化についてはいろんな講師が仰っている方法であるため、個人的にはとてもおすすめです。
テキストに自分の弱点やひっかけパターンを書き込んでいく作業は、最初は非常に面倒で時間がかかります。
しかし、この地道な作業を続けることで、最初は綺麗だったテキストが、付箋や書き込みで黒く汚れ、分厚く育っていきます。
モチベーションが落ち込み「自分は本当に合格できるのだろうか」と不安になった時、このボロボロになった自分だけのオリジナルテキストを見返すのです。
そこには、過去の自分がどれだけ膨大な知識と格闘し、乗り越えてきたかが克明に刻まれています。
「これだけやってきたのだから大丈夫だ」という強烈な自己肯定感が生まれ、再びテキストに向かう原動力となります。
私は「まとめノート作り」はやった気になってしまって結局使わなかった、という事例をよく聞くのですが(私もそうなりましたし)
この情報の一元化に関しては必ず勉強を効率的に進める最強のツールになりますし、さらにモチベーションアップにもなる、最高の手段だと思っています。
Aランク・Bランクへの極端な集中と「捨てる勇気」
モチベーションを落とさないためには、「やらないこと」を明確に決めることが非常に重要です。
公認会計士試験の膨大な範囲を目の前にして、「あれもこれもやらなければ」とパニックになってしまうと、学習のゴールが見えなくなり、精神的なスタミナが一気に枯渇します。
合格体験記を見ると、短期合格を果たした受験生ほど、特定の論点や学習方法に対して非常に思い切った「割り切り」をしていることがわかります。
特に、法律科目であり暗記量の多い企業法などに対しては、以下のような潔い姿勢で臨んでいました(これは短答式合格者の話です)
出題頻度の高いAランクとBランクの論点に学習時間を全振りし、Cランクの細かい論点や、短答式では出題されにくい論証例などは完全に切り捨てる。
(企業法に関しては論文式では全く違ったアプローチになりますが)
この「捨てる勇気」を持つことで、目の前のタスクが大幅に削減されます。
「終わりの見えない果てしないマラソン状態」から、「ゴールが明確な短距離走の繰り返し」に意識が切り替わるのです。
タスクが現実的なボリュームに収まることで、日々の学習に対する心理的ハードルが大きく下がり、モチベーションの低下を未然に防ぐことができます。
やる気に依存しない!学習スケジュールの「自動化」
モチベーションというものは、そもそも天候や体調、日々のちょっとした出来事によって激しく上下する、非常に不安定なものです。
合格者たちは、「今日はやる気が出ないから勉強をやめよう」「今日は調子がいいから徹夜でやろう」といった、
モチベーションの波に依存した学習を徹底的に排除しています。
彼らが実践しているのは、モチベーションの有無にかかわらず、一定の学習量を強制的にこなすための「スケジュールの自動化(習慣化)」です。
体験記に寄せられた学習時間の実績を見てみましょう。
毎日「今日は何時間勉強しようか」「どの科目から始めようか」と考えること自体が、脳のエネルギーを消費し、モチベーションを削る原因となります。
ここには細かくなるので書ききれませんでしたが、
合格者は、起きる時間、自習室に行く時間、休憩する時間、そして寝る時間を完全に固定し、生活のすべてをルーティン化し、忠実に実行していました。
(特に専念受験生の方に顕著でした)
日々の学習が歯磨きやお風呂と同じレベルで習慣化されており、「勉強しないと逆に気持ち悪い」という状態を作り上げています。
やる気を奮い立たせる必要すらない状態に持っていくことこそが、究極のモチベーション管理術と言えます。


私は社会人受験でしたから、朝2時間、昼45分、夜2時間半、みっちりやることを決めて「必ず」実行するようにしていました(逆に1日でもさぼるとルーティン化が崩れてそれ以降全然続かなくなるんですよね…)
科目別の壁を乗り越える!挫折しないための具体的な学習アプローチ
公認会計士試験の学習において、モチベーションが奪われる瞬間のひとつが「特定の科目が全くできるようにならない」という壁にぶつかった時です。
特に短答式試験では4科目それぞれに全く異なる特性があり、すべてを同じアプローチで完璧にこなそうとすると必ず行き詰まります。
実際の合格体験記を分析すると、モチベーションを維持して合格を勝ち取った受験生は、科目ごとに明確な学習方針を立て、自分自身のメンタルをコントロールしていました。
(ここではおそらく短答式受験生が悩むであろう各科目のモチベーション管理について書かせていただきました。論文式受験生はある程度勉強方針が固まっていると思いましたので)
企業法:理解の沼を避け、暗記と割り切って「力技」で乗り切る
法律科目である企業法は、細かい規定や数字の暗記が非常に多く、理詰めで考えたい受験生にとっては苦痛になりやすい科目です。
「なぜこの法律ができたのか」「この規定の背景には何があるのか」といった趣旨をすべて深く理解しようとすると、膨大な時間を消費してしまい、他の計算科目に手が回らなくなってモチベーションが崩壊します。
合格体験記には、企業法に対する非常に思い切った割り切り方が記録されています。
このように、出題可能性が相対的に低い論証例や、短答式試験では直接問われにくい趣旨の部分は潔く捨て、「企業法は暗記科目だ」と割り切って量をこなす戦術に切り替えます。
「理解できない自分は頭が悪いのではないか」と悩む必要は一切ありません。
単なる暗記作業だと自分を納得させることで、学習のゴールが明確になり、無駄な悩みから解放されます。
結果として、「今日はテキストを〇ページ回す」というシンプルな作業に集中でき、モチベーションを削られることなく学習を継続できるのです。
監査論:取捨選択の難しさを「核の理解」で突破し、回転の苦痛を減らす
公認会計士試験の顔とも言える監査論は、モチベーション管理において非常に厄介な科目です。
企業法のように「暗記」と完全に割り切ることも難しく、かといって計算のように答えが一つに定まるわけでもないため、
学習の全体像が見えにくく、勉強のモチベーションが迷子になりやすい特徴があります。
合格体験記でも、監査論の学習における「取捨選択の難しさ」と、それをどう乗り切るかについて具体的な言及がありました。
企業法では「趣旨を捨てる」という戦術が有効でしたが、監査論において趣旨を完全に捨ててしまうと、短答式の細かい正誤判定に対応できなくなります。
これが監査論のテキスト回転に最も時間がかかり、受験生の体力を奪う原因です。
しかし、合格者が言うように、すべての文章を一言一句丸暗記しようとする必要はありません。
モチベーションを維持するコツは、基準の「核(なぜその手続きが必要なのかという根本的な理由)」の理解に集中することです。
核さえ理解してしまえば、あとは常識的な判断で正誤の予測がつくようになります。
細かい枝葉の論点に振り回されず、「これは監査の独立性を守るための規定だ」「これはリスク・アプローチの根幹だ」と、
常に大黒柱(核)に立ち返る意識を持つことで、テキストを回す際の心理的負担と回転時間が劇的に減少し、モチベーションを高く保つことができます。


最初私も暗記でゴリゴリ押し切ろうと思っていたのですが全然だめで…、核を中心に理解を進めることで劇的に点数を伸ばすことができました。
管理会計論・財務会計論:難問を避け、基礎(例題)で小さな成功体験を積む
計算科目は、本試験で非常に難解な問題が出題されることも多く、
答練などで点数が取れないと「自分にはセンスがないのでは」「一生受からないのではないか」とひどく落ち込みやすい科目です。
しかし、合格者は難しい応用問題に手を出して自己嫌悪に陥るようなことはしません。
徹底して「基礎」にフォーカスすることで、モチベーションを高く保っていました。
計算科目のモチベーションを維持する最大のコツは、「解ける喜び」を忘れないことです。
難問が解けなくても気に病む必要はありません。
それよりも「テキストの例題レベルなら絶対に間違えない」「連結会計の基礎だけは完璧にする」という小さな、しかし確実な目標を設定します。
その基礎的な目標を一つずつクリアしていくことで、「確実に実力がついている」という達成感を得ることができ、
長期間のモチベーション維持には不可欠な自己効力感(自分ならできるという感覚)を育むことができるのです。


難問が解けないなら難問ばかり勉強しよう!と私もなっていたのですが、基礎からしっかり理解(できるという認識)を持ち、それを積み上げて難問を解けるようにする。このほうが絶対モチベーションは長く続きます。
孤独感とプレッシャーを跳ね返すメンタルコントロール術
通信講座メインで学習している方や、専念生に多く見られるのが「孤独」によるモチベーションの低下です。
友人たちが遊んだり就職活動を終えたりしている中、自分だけが部屋に引きこもってテキストと向き合う日々は、強烈な疎外感を生みます。
この孤独感にいかに打ち勝つかが、1年以上の学習を乗り切るための鍵となります。
予備校の環境(講師やチューター)を使い倒して孤独をなくす
長期間の受験勉強において、一人で悩み続けることは非常に危険です。特に難しい論点にぶつかった時、誰にも相談できない環境にいると
「自分だけが理解できていないのではないか」というネガティブな思考のループに陥りがちです。
合格体験記を見ると、モチベーションの低下を防ぐために、予備校の講師やサポートシステムを積極的に活用し、孤独な環境を作らない工夫をしていることがわかります。
自分に合った講師を見つけることで、毎回の講義そのものが楽しくなり、学習意欲が自然と高まります。
また、チューターに質問や相談をすることは、わからない部分がすぐに解決して学習効率が上がるだけでなく、
「他の受験生もここでつまずいているんだよ」という安心感を得るための重要なメンタルケアでもあります。
第三者との接点を持つことは、精神を安定させる上で非常に有効です。
講師やチューターは、あなたの疑問に答えるためだけでなく、あなたのモチベーションを維持するための「伴走者」として存在しています。
遠慮せずに使い倒すことが、合格への近道です。


私がこうして情報発信をしているのも、皆さんに少しでも勉強のやる気を出していただけたらな、というところが強いです。なので失敗した話も書きますし、「できないのはあなただけじゃない!」「そこからでも合格できる!」こんなことが伝わればいいなあと思います。なので、ブログ、よろしければ引き続き見てください。
SNSとの適切な距離感:他人の進捗を見ない勇気
現代の受験生にとって、X(旧Twitter)などのSNSは情報収集ツールとして不可欠になりつつあります。
しかし、SNSはモチベーションを著しく低下させる原因にもなり得ます。
「今日は12時間勉強した」「答練で上位10%に入った」といった他の受験生の投稿を目にすると、
どうしても自分と比較してしまい、勝手にプレッシャーを感じて自滅してしまうケースが後を絶ちません。
SNS上では、誰もが自分の良い部分や、最も頑張った瞬間だけを切り取って発信しています。
(わかっているとは思います、でもこれはしっかり意識するようにしてください)
他人のハイライトシーンと、自分の泥臭い日常を比較しても、落ち込むだけで何一つメリットはありません。
モチベーションが低下している時期や、スランプに陥っている時期は、勇気を持ってSNSから離れる(ログアウトする、アプリを消す)というのも手段の一つです。
公認会計士試験は他人との戦いではなく、過去の自分といかに向き合い、昨日の自分より一つでも多くの知識を定着させることができるかという、己との戦いです。
超直前期のモチベーション管理:圧倒的な不安を「確固たる自信」に変える
公認会計士試験において、最も精神状態が不安定になり、モチベーションの維持が困難になるのが本試験前の「超直前期」です。
この時期は、これまでの長期間の学習の疲れがピークに達しているだけでなく、「落ちたらまた1年(もしくは半年)やり直しだ」という強烈なプレッシャーが重くのしかかります。
ここでメンタルを崩さず、最高のパフォーマンスを発揮するための直前期特有のモチベーション管理術を解説します。
直前期に「新しい教材」に手を出すのは自滅への道
本試験が1ヶ月前に迫ってくると、「あの論点もカバーできていない」「この予備校の答練も解いておいた方がいいのではないか」と焦り、急に新しい問題集や他校の模試に手を出したくなる衝動に駆られます。
勉強法でも何度も話をしていますが、これはモチベーションの面からも危険な行為です。
直前期に新しい問題に取り組んで解けなかった場合、「自分は全然ダメだ」という強烈な自己嫌悪に陥り、これまで積み上げてきた自信が一瞬にして崩れ去ります。
合格体験記を読むと、短期合格を果たした受験生は、直前期だからといって特別なことを一切していないことがわかります。
不安に駆られて新しいことを始めるのではなく、
「今までやってきたことを信じて、同じペースで淡々とテキストを回す」こと。これこそが、直前期のモチベーションを乱さないための最強の防衛策です。


何をしていても落ち着かないんですよね、直前期。なのでとりあえず見とくか…なんてC論点を見始めたりして、そして焦って、今までの知識が抜けて…本番惨敗。私のことです。
一元化テキストとコンサマによる「自信のブースト」
直前期にモチベーションを最高潮まで引き上げるためには、
「自分はこれだけやったから絶対に大丈夫だ」という確固たる自信(自己効力感)を脳に植え付ける必要があります。
そのために最も有効なのが、これまでの章でも解説した「情報の一元化」を行ったテキストや、予備校が発行する直前まとめ用テキスト(コンサマなど)の高速回転です。
本試験の直前は、不安を煽るような難しい計算問題などは封印し、自分が一番使い込んだテキストや、企業法のコンサマなどの暗記科目を一気に詰め込みましょう。
ボロボロになったテキストのページをめくるたびに、
「これだけの知識が自分の頭に入っている」という達成感が湧き上がり、本試験会場に向かう足取りを力強くしてくれます。
本試験当日のメンタルコントロールと、合格後のキャリアへの繋がり
いよいよ迎える本試験当日。
ここでのモチベーション(集中力)のコントロールが、最終的な合否を決定づけます。
本番で「見たことのない難問」が出た時の正しい思考法
公認会計士試験の本番では、どれだけ勉強していても必ず「見たこともないような難問」や「全く解法が思いつかない奇問」が出題されます。
ここでパニックになり、「どうしよう、今年の試験は難化している、落ちるかもしれない」と絶望してしまうと、取れるはずの基本問題まで落としてしまいます。
本番で難問に直面した時こそ、これまでの学習で培った「捨てる勇気」を最大限に発揮する場面です。
「自分がこれだけ勉強して解けないのだから、他の受験生も絶対に解けない。この問題は合否に影響しない埋没問題だ」と瞬時に割り切り、1秒でも早く次のAランク問題へと進んでください。
本試験中のモチベーション維持とは、つまり「いかに早く気持ちを切り替えて、目の前の取れる問題に集中できるか」という精神力の勝負なのです。


知らない問題、必ず出ます。そして絶対焦ります。ですがそれはみんな一緒、みんな焦っています。「あ、じゃあ正答率は低いな、合否にはあんまり影響しないか」くらいの軽い気持ちで臨めると本試験のモチベーションが保てます。
合格というゴールは、次のスタートラインに過ぎない
苦しい受験生活を乗り越え、短答式試験、そして論文式試験を突破した先には、監査法人での実務や修了考査といった新しい壁が待っています。
しかし、この過酷な公認会計士試験の学習を通じて培った
「長期間にわたってモチベーションを管理する仕組み」や、「膨大なタスクを分解して処理する能力」「完璧主義を捨てて重要性にフォーカスする力」は、
実務に出てからも、あるいは将来独立して自分自身のビジネスを立ち上げる際にも、あなたの人生を支える最強の武器となります。
受験勉強の期間は、単なる知識の詰め込み期間ではありません。
プロフェッショナルとして生き抜くための「自分自身のマネジメント能力」を鍛え上げるための、最も有意義な時間、なのです。
(と考えれば勉強のモチベーションも出ますよね)
まとめ:モチベーションは「待つ」ものではなく「システム化」するもの
当ブログに寄せられた多数の合格体験記をもとに、公認会計士試験におけるモチベーション維持の現実と、その具体的な解決策をお伝えしてきました。
長文となりましたが、最後に最も重要なポイントを再度総括します。
・すべてを完璧にこなそうとする「完璧主義の沼」から今すぐ抜け出すこと
・テキストへの「情報の一元化」で、毎日の努力と成長を物理的に可視化する
・iPadの活用などで荷物を減らし、勉強に取り掛かる「初動の心理的ハードル」を下げる
・やる気や気分に依存せず、毎日の学習スケジュールを完全に固定(自動化)する
・孤独に耐え続けるのではなく、予備校の講師やチューターを頼り、メンタルを安定させる
・直前期こそ新しいことに手を出さず、これまで使い込んだテキストで自信を深める
モチベーションというものは、をただ待っていても決して湧き上がってくるものではありません。
自分の弱さや性格を客観的に理解し、環境を整え、学習方法を工夫することで自分自身の手でコントロールし、システム化していくものです。
私は先述しましたが、徹底した勉強のルーティン化をすることでモチベーションの波に関係なく勉強できる環境を構築していました。
今、答練の成績が伸び悩んだり、終わりの見えない学習範囲に絶望しそうになったりして、苦しい時期を過ごしている受験生の方も多いと思います。
テキストを開くことすら辛い日もあるでしょう。
しかし、この記事で紹介した合格者たちも皆、全く同じように苦しみ、悩み、そしてそこから這い上がって合格を掴み取りました。
彼らと今のあなたとの違いは、ほんの少しの「環境の工夫」と「割り切り方」を知っているかどうかだけです。
今日の学習から、一つでもいいのでこの記事のノウハウを取り入れてみてください。
長くて苦しい暗闇の中を走り続けているように感じるかもしれませんが、毎日の積み重ねは、確実にあなたを合格という光へと近づけています。
あなたのこれまでの努力は、決して無駄にはなりません。
本試験のその瞬間まで、自分自身の可能性を信じて、最後まで力強く走り抜けましょう!応援しています!






・すべてを完璧に仕上げるのは現実的ではないと早い段階で割り切り、過去問レベルであれば初見でも対応できる状態を、自分なりの合格ラインに設定していました。