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公認会計士は働きながら合格できる?社会人が始める前の4つの準備

この記事は以下の方におすすめ
・働きながら公認会計士を目指せるか悩んでいる方
・仕事を辞めずに勉強を始める準備を知りたい方
・社会人合格者の経験を、自分の生活と比べて考えたい方
とむやむくん仕事を辞めるか悩む前に、今の生活で変えられるところを見てみましょう。
・30代で働きながら公認会計士試験合格
・修了考査合格、公認会計士登録済、現在独立、転職エージェントとしても活動
・SNSフォロワー1万人超アカウントで情報発信中
難関といわれる公認会計士試験。
ですが中には働きながら合格する方がいます。
私も30代で、仕事を続けたまま合格しました。
とはいえ、「合格した人がいるなら、自分も何とかなる!」だけで始めてしまうと、
社会人受験の厳しい現実に打ちのめされてしまうと思います。
社会人受験で大事なのは
残業がどれくらいあるか、試験前どれくらい休めるか、生活費、そして勉強できる環境の4つだと私は考えています。
資格を取った後の年収やキャリアは、もちろん気になると思います、私もそうでした。
ですが、その前に「今の仕事と生活の中で、勉強を続けられそうか」を一緒に考えてみたいと思います。
公認会計士を働きながら目指すなら、最初に確かめたい4つのこと
残業を調整できるか、試験前に休めるかで、組める勉強計画はかなり変わってきます。
まずは今の職場と暮らしを思い浮かべて、次の4つを見てみてください。
| 条件 | 先に確かめること |
|---|---|
| 残業 | 忙しい月の帰宅時刻と、調整できる仕事 |
| 試験休暇 | 本試験日・直前期に休みを取れそうか |
| 生活費 | 毎月の生活を続けられるか |
| 学習環境 | 机に向かえる場所と、家事などの分担 |
残業が多い時期にも勉強を続けられそうか
例えば、
朝から晩まで働いて、帰宅後に食事とお風呂を済ませたらもう寝る時間…。
そんな生活に「気合いであと数時間」を足すのは、私はあまりおすすめできません。
これは無理、合格は無理だと思います
(通勤時間とかで…うーんやっぱり難しいと思います)
また、普段の週だけではなくて、繁忙期の帰宅時刻も思い出してみてください。
残業が増える時期を予測できるなら、その間は講義の予定を詰めすぎないようにできます。
毎晩遅くなる、休日も仕事が入る、みたいな状況なら、ちょっと一度環境を変える必要があるかもしれません。
少なくても…
睡眠を削らなければ成立しない計画は絶対にやめましょう。
とむやむくん私は職場には秘密で勉強していたので、働く環境を変えてもらうのは望めませんでした。なので勉強が続けられたのはたまたま勉強できる部署が続いたから(運が良かったから)かもしれません。まあ、勉強時間取れない部署になったら辞めるつもりではありましたが…。
本試験だけでなく、直前期にも休暇を相談できるか
公認会計士試験は、12月・5月に短答式試験、8月に論文式試験が行われます。
受験する年の出願期限と本試験日を見て、仕事の繁忙期と重なっていないか確かめましょう。
本試験の日に休めるかだけでなく、直前期に休暇を相談できるかも大事です。
まあなかなか長期で休むことは社会人だと難しいとは思いますが、
試験前日とか、そして少なくとも論文式試験3日間の1日は平日なのでそこに休みがとれるかは超重要です。
受験することを職場のどこまで伝えるかは、職場との関係にもよります。
先ほども書いたように私は絶対に職場には言いたくなかったので、普通に有給を取りました。
(2日間とか続けて取ったりすると、お?どこ行ってきたの?旅行?とか聞かれてごまかすのが大変だった記憶があります)
出願や合格発表も含めた日程は、こちらの記事にまとめています。

とむやむくん私の経験ですが…論文式試験前日、絶対休みを取ろうと思っていたら急な出張が入り休めず、出張の帰りにそのまま試験会場付近のホテルに前乗りして宿泊し、夜勉強することに。前日はできれば休みたいですよね…。
受験費用を払った後も、生活費を残せるか
働いていれば収入はあります(これは本当に大きい)
ただ、それだけで受験費用に余裕があるとは言えません。
家賃や家族の生活費を負担している方もいますし、受講料を払えば支出が終わるわけでもないです。
受験料自体は19,500円なので大したことはありません、ただ!
予備校代結構高いんですよね…(70万とかします)
そして会計士試験の範囲はちょこちょこ改正が入るので、一回予備校にお金を払っておしまい!ってこともないんですよ…。
予備校の教材の中にはオプションのものもあり、そのあたりの支出も気を付ける必要があります。
なので予備校の案内を見るときは、次の支出も忘れずに見ておきましょう。
- 受講料に含まれない教材・答練などの費用
- 受験料、試験会場への交通費、必要な場合の宿泊費
- 予定の試験で合格できなかった場合の、継続受講や再受験の費用
「一度で合格できた場合」だけでなく、受験が延びても生活を続けられるかを考えておきたいです。
社会人受験の場合、一発合格はものすごーーーーーーく特殊な例です(ほぼ無理です)
数年は受験が続くことを覚悟したうえで、ご自身の生活費がキープできるかをしっかり考えておきましょう。
家で机に向かえるか、難しい日はどこで勉強するか
通勤中に講義を聴けても、計算問題を解いたり答案を書いたりする時間は別に必要です。
電車で動画を見る時間だけで、すべての勉強を済ませる計画には無理があります。
と、いうよりも私的には電車で講義を見るのはお勧めしません(少なくても1周目は)
マーカー引いたりポイントを書き込んだり、やっぱり講義は机で受けるのが一番いいです。
そして自宅で勉強するなら、同居する家族と過ごす時間や家事の分担をどうするか。
自習室を使うなら、仕事帰りに寄れる場所か、閉まる時間に間に合うか。
受験を開始する前に、いつ、どこで、どれくらい勉強ができるかを具体的にイメージしてみましょう。
なんか行けるかも…?なんて感じで受験を開始すると、後悔しますよ。
働きながらの合格まで何年かかる?
「社会人なら〇年で合格できる」というのは言い切ることは難しいです(ごめんなさい)
簿記を学んだ経験、勉強できる時間、家庭環境、特に社会人はいろいろな事情が関係してくるからです。
ですが、まああえて言うとすれば…3年は覚悟が必要だと思います。
最初の目標は、今の生活で進められる講義・復習の量から決める
予備校の短期合格コースなんかを見ると、
お?そんなんで合格できるの?と思ってしまいますよね。
ですが受講期間が短いコースほど、自分がそのペースで進められるかが気になります。
講義を視聴するだけでは当然成績は伸びません。
習った範囲を自分で解けるようにする時間も必要です。
もし予備校に受講相談をする場合は、普段の勤務に加えて繁忙期や休日出勤のことも伝え、この短期合格コースで続けられそうか聞いてみてください。
早く合格したい気持ちはわかりますが、
講義が消化不良→答練の成績上がらない→講義も答練も積み上がり…→撤退
なんてことが簡単に想像できますので、
まずはそのコースで本当に自分が続けていけるかを考えることが重要です。
平日・休日の使い方や、短答から論文へ進む計画はこちらで詳しく説明しています。

合格者の勉強時間を、そのまま自分のノルマにしない
私の月間勉強時間を紹介した記事もありますが、それは当時の私の一例です。
読んでくださっている方と、勤務状況や簿記経験まで同じとは限りません。
合格者と同じ時間を勉強しても、同じ時期に合格できるとは当然限りません。
時間数を見るときは、その間に講義や演習をどう進めていたのかにも目を向けてみてください。
月単位での勉強量の一例を知りたい方は、こちらを参考にしていただければと思います。

社会人の合格率は?公式データを読むときの注意
公式資料には会社員の合格者数も載っています。
こちらで少し解説しておきますね。
最終合格者のうち「会社員は5.4%」
令和7年(2025年)公認会計士試験の最終合格者は1,636人です。
そのうち「会社員」は89人で、構成比は5.4%でした。
5.4%は「合格者全体のうち会社員が占める割合」であり、「会社員が受験して合格する割合」ではありません。
ちなみに合格率はというと…2.5%です(全体は7.4%)
会社員の出願者は3,544人、合格者は89人でした。
うーん低くは感じてしまいますよね、まあそもそも、全体の合格率がめちゃくちゃ低いですからね…。
出典:公認会計士・監査審査会「令和7年公認会計士試験の合格発表の概要について」(2025年11月21日公表、1〜2ページ)、「令和7年公認会計士試験合格者調」(2025年11月21日公表、5ページ)
30代からの受験と合格後の就職
公認会計士試験の受験資格に、年齢や学歴による制限はありません。
30代だから受験できない、大学を出ていないから受験できない、という試験ではないです。
一方で、合格後に希望する職場へ就職できるかは、募集内容やこれまでの経験などにもよります。
転職エージェントをやっていても特にBIG4はだんだんと採用を厳選してきているような印象はあります。
(準大手中小は引き続き積極的な採用を行っている印象です)
「受かれば希望どおりに転職できる」と決めつけず、興味のある勤務先の求人も早めに見ておきましょう。
出典:公認会計士・監査審査会「公認会計士試験に関するQ&A」(2026年7月21日更新、試験概要Q2・受験資格)
私にとっては、仕事があることが受験の支えだった
私の前職は公務員です。
今の職場にこのままいても、転職に役立つスキルが身につかないのではないか。
そんな不安が常にありました。
正直、立派な志だけで勉強していたわけではありません。
「今の職場を辞めたい」「もっとお金を稼ぎたい」とも普通に思っていました。
資格を目指すきっかけは、そういう本音でもいいと私は思っています。
結局そういうところが原動力になりますしね。
その一方で、受験中は仕事があることに助けられたとも思っています。
思うように勉強が進まなくても、今の収入がある。
7回落ちたけど、まあ生きてはいけるか、みたいな感じですね。
合格できなかったら生活はどうなるんだろう、という不安がやわらぐことは、私には大きかったです。
とむやむくん仕事は辞めたい。でも、今の仕事があるから安心して勉強できる。私にはその両方がありました。
ところで、私は予備校で「社会人じゃ無理」と言われたこともあります。
そのときの話は別の記事に書いているので、周囲の言葉で迷っている方はこちらも読んでみてください。

両立が厳しいときは、受験時期や働き方を考え直していい
仕事と勉強の両立がうまくいかないとき、すぐに「自分には向いていない」と決めなくてもいいと思います。
特に最初はめちゃくちゃきついです、働きながらの勉強。
計画が崩れた週に、全部取り戻そうとしない
平日にできなかった勉強を全部週末に回したら、休日の予定まで埋まってしまった。
平日仕事、休日全部勉強、では絶対続きません。
あくまでもきちんと休みを取ったうえで、できることを着実に無理せずやっていきましょう。
社会人なら理不尽な残業や人事異動、付き合いが絶対生じます。
ある程度計画が遅れることは覚悟したうえで、まあこれくらいの遅れならなんとかなるか、くらいの気持ちでいたいところです。
(予備校を利用しているなら、未消化の講義や復習の状況を伝え、どこを優先するか相談してみるのもいいと思います。)
遅れを睡眠不足で埋め続けるより、学習量や目標時期を調整する方が私は大事だと思っています。
とむやむくん1か月勉強できなくなった!なんてことも私はしょっちゅうありました。それでも何とかなりましたから、気の持ちよう、スケジュールの調整次第、だと思っています。
退職を決める前に、変えられる条件がないか探す
退職すれば使える時間は増えるかもしれません。
ですが、収入がなくなるって思ったよりも大変なことです。
「辞めれば合格に近づく」とだけ考えるのは、ちょっと怖いです。
担当業務や勤務時間を相談する、受験する時期を延ばす、家事の分担を変える。
職場の制度や家庭の事情によりますが、いきなり退職する以外にも変えられるところがないか考えてみましょう。
そのうえで専念を選ぶ場合も、勉強に使える期間だけでなく、生活費が足りなくなる前にどうするかを決めておきたいです。
(ずるずる専念受験を続けるのもリスクが高いですからね)
様々な環境で合格した方の合格体験記データベースもありますので、よろしければこちらもご覧ください。

働きながら公認会計士を目指す社会人のよくある質問
- 仕事を辞めずに公認会計士試験の合格を目指せますか?
-
目指せます。私も実際30代で働きながら合格しました。始める前に、残業が多い時期の学習、試験前の休暇、受験費用を払った後の生活、勉強場所を具体的に考えておきましょう。
- 残業が多い会社でも両立できますか?
-
残業の多さに加えて、忙しい時期を予測できるか、仕事を調整できるかによります。毎日の睡眠や休日の休息を削らないと勉強できないなら、受講を急ぐ前に勤務時間や受験時期を考え直したいです。
- 社会人は1日に何時間勉強すればいいですか?
-
全員に共通する時間数はありません。簿記経験や受験時期、残業によって変わります。講義を見る時間だけでなく、復習や問題演習を続けられるかを見て、具体的な週間計画を組みましょう。
- 30代からでも、高学歴でなくても受験できますか?
-
受験できます。公認会計士試験に年齢や学歴による受験資格の制限はありません。合格に必要な準備や、希望する勤務先の採用条件は、自分の状況に合わせて検討してください。
- 働きながら独学で合格するのは可能ですか?
-
独学という理由だけで受験できないわけではありません。ただ、教材選び、試験範囲の変更への対応、答案の確認なども自分で進める必要があります。使える時間が限られる社会人には、私は予備校の学習支援も比較してみることをおすすめします。
- 社会人が予備校を選ぶときは、何を見ればいいですか?
-
仕事帰りでも利用できるか、通信で質問しやすいか、講義が遅れたときに相談できるかを見てください。受講できる期間と延長・再受講の費用も確認しましょう。合格実績の大きさだけでは、自分の生活に合うかは分かりません。
- 簿記検定に合格してから公認会計士を目指す必要がありますか?
-
簿記検定の合格は、公認会計士試験の受験資格ではありません。簿記が初めてなら、まず入門講義などで内容に触れてみる方法もあります。検定取得を先に目標にするかは、学習経験や受講予定のカリキュラムに合わせて考えましょう。
- 平日にほとんど勉強できない週が続いたら、どうすればいいですか?
-
一時的な繁忙期なら、未消化の内容から優先する範囲を選び直します。それが続くなら、目標時期や勤務の調整も検討しましょう。予備校を利用している場合は、実際の遅れを伝えて相談すると、次にやる内容を決めやすくなります。
まとめ|社会人から目指すなら、まず今の生活で続けられる準備を
公認会計士を働きながら目指すことはできます。
ただ、お分かりかとは思いますが決して簡単な道ではありません。
まずは次の試験日までにどれくらいご自身が勉強していけるか、イメージしてみてください。
勉強場所は?勉強時間は?家族の協力は?
できるだけ具体的にイメージしてみましょう。
すぐに退職したり、最短コースに申し込んだりすることだけが一歩目ではありません。
今の仕事を続けながら準備することも含めて、納得できる始め方を選んでいただければと思います。
